VERDADのこっちゃんの歌唱について、

うまいことはまちがいないが、うますぎて引っかからないという言い方をしましたが、

それとは別に、

またちょっとニュアンスが違う消化不良もあるかもという気がしてきたので、追記です。


アナ雪『Let it go』や、YOASOBIの『夜に駆ける』など、女性歌手が歌うにも高音域があって難しい歌を、男役のこっちゃんがいとも易々と歌うのを聞いて、ぽかんとした、という方がそのときの自分の気持ちに近いかもしれません。

歌がうまいのはわかってはいたけど、現役の男役のトップスターがこれを歌っちゃうのは、反則でしょというか…時期尚早でしょというか…

歌いたかったのはわかるんですけど(笑)

そりゃ、これだけ歌えれば気持ちいいと思いますよ。


ただ男役のこっちゃんを見にきた普通の宝塚ファンの私にとっては、予想しない(予想を超える?)歌唱でした。え?これ普通に女声の歌唱よね?もちろん宝塚の娘役の歌唱とは違うけれど、これが歌唱力に定評のある女性歌手のコンサートでも驚かない。それほどの出来でした。


今回の公演を見て、彼女が卒業後はミュージカルの舞台で女優として歌ってるのが見えたような気がします。元々『風と共に去りぬ』のスカーレット、『ガイズ&ドールズ』のアドレイドなど、女性役もこなしてきた彼女、いやむしろとてもよかった覚えがあります。

舞台関係者も見にきているにちがいない公演で、はからずも?将来の布石を打てたのではないかとすら。


たまたま地声が低く、女性としてはそこそこ背も高い方で、また彼女自身は宝塚の男役というものが好きで、極めようと努力を重ねてきて、そこに一片の嘘も迷いもなかったとは思いますが、、、

そしてその夢は叶ったところで、

彼女の本領はミュージカル女優にあるような、将来がちょっとかいまみえた気のしたコンサートでした。