5/8(土)、19時。
いつの間にかシフトは出勤になってましたが、(希望提出時に配信はまだ決まっていませんでしたのでね)夜の配信で助かりました。
昨日のうちにローストビーフを焼いて冷蔵庫に保存。帰宅するやブロッコリーとカリフラワーを茹でてる間にレタス類をちぎってサラダを作り、ローストビーフをスライス。玉ねぎをさらしてる傍らでオニオンスープを煮て、準備完了。「19時から配信見るので、今日は六時半に夕飯~!」と告知。予定どおり19時にはテレビの前にスタンバイ。
元々遠征の予定はしてなかった作品ですが、スカステで初日の映像を見たりして、おもしろそうと思い始めていたところに緊急事態宣言による打ち切り。千秋楽と前楽頃に撮影する事が多いバウ作品。あ〰️放送もないのか…とがっかりしていたら、配信のお知らせが。
\(^.^)/お~神の助け!
今日視聴してわかったのですが、緊急事態宣言発出後 に配信のために無観客で撮影したのですね。すごいわ、劇団さん。英断です!どこかの優柔不断政府にこの決断力を知らしめたい。
さて竹久夢二ですよね。有名人です。ある程度作品は目にしてます。今で言う挿し絵、イラストに近い感じ。本人の人となりや生い立ちや生涯はほとんど知りませんが、なんとなく太宰治あたりとイメージがかぶる感じがしていました。見終わってあながちはずれてはいなかったな、と。
一言で言って、多くの女にとっては「ロクデナシ」です。(笑)
手に入らないものばかり欲しがって、手に入ると捨てる。サイテーな男では?でもこういうデカダンなムードにからめとられる人って、一定数いるというのはわかります。なんか魅力があるんでしょうねぇ。私は自分の与えられているものに感謝して生きようと改めて思いました。
竹久夢二本人の生きざまはともかく芝居の方ですが、そらちゃん、とてもはまってましたね~。なんかこれまで割と「陽」の雰囲気を醸してましたし、素の本人は成績がいい割にけっこうぼーっとした感じ?なので、こんなヘビーな役どうなのか?と。かわいい、かわいいと思ってたけど、よく見るとなかなかに整ったお顔なので、シリアスな雰囲気も似合うんですね~。額にかかる長めのくるんとした髪の束がセクシーでした。
そして夢二をめぐる三人の女性役!みねりちゃんはもはやヒロイン常連ですが、あとのお二人は失礼ながらだれ?という感じでした。『おとめ』を引っ張り出して確認。劇場だとそれはできないので、配信ならではのお得ポイントですね彦乃役の山吹ひばりさんは105期!研3なりたてですね。お葉役の水音志保さんも101期と新人公演内。あぁでも、もう100期より下の生徒さんがバウでは主たる登場人物を演ずるような時代なんですね。ついこないだまで89期とか92期を全力応援してたのに、いきなり10学年以上も下(した)ってオバサンついていけない…💧
演出は、今回バウデビュー作という栗田優香。またも女性演出家ですね!時代が追いついてきた感があります。繊細でいて大胆。これからの作品が楽しみです。夢二の心理描写に、過去に関わりある人たちが群像として総出演して、それぞれのキーワードとなるセリフを放つ場面は、ちょっとウエクミ先生を思い出しました。それと、夢二の家の居間(和室)で繰りひろげられる愛憎劇は、ふと『銀ちゃんの恋』を思い出したりして…たまきにナイフを振り上げるその切っ先から赤い羽が飛び散るのは衝撃的でしたね~!!(゜ロ゜ノ)ノ
主役が映画監督白澤と竹久夢二の二役、その他の出演者も時代や設定を越えて二役の人もいて、キャスト表を見ただけではあらすじが(わかるかな~?)と若干心配でしたが、全く杞憂でした。物語の世界に引き込まれて、時代や人が変わっていてもなんの違和感もなく見られました。
そして斬新だったのは着流しで裸足でダンス!いつもなら頭より高く上がる足の動きを封じられても尚、抑えられた動きのなかで想いを訴えるそらちゃんの力量を実感しました。
その分爆発してたのが、芝居のあとのフィナーレですが、これ、バウ作品のフィナーレじゃないですよね?デュエットダンスも二回?ラインダンスも黒燕尾もあり、普通に大劇場作品の構成のようでした。イヤもちろん、すごく堪能しました。栗田先生、万歳!です。
1から10までそらちゃんの力が光りましたが、もちろんその他の出演者もそれぞれに見せ場があって。
ヒロインのみねりちゃんは、これまでのほんわかした少女のイメージを一新!強くて情の深い女性を見事に演じて新境地。芝居うまいですね~
夢二と裏表を演じる秋音くんも力演でした。見ているうちに、そらちゃんと全く似てない顔かたちなのに、そらちゃんを見ているかのように感じることが多々あって。
マキセルイ。彼女は大劇場でも名前のある通し役をすることが多いですが(ただし出番は割に少なくてジレンマ)、今回は露出最多では?歌唱もたっぷりで、その力を示しました。次に繋がることを望みます。
今回一番ビックリしたのが、「休憩5分」という表示。そこ?(笑)
そうか、ディレイ配信だとリアルタイムのように幕間が30分とかないわけね。焦ってお茶を注ぎにいきました。
そして終演。出演者の挨拶も時宜に合った内容で、悔しいだろうにそれを見せず、感謝と次への希望を語るそらちゃんに涙。幻の作品とならず、どうかリベンジがありますように!
副組長のあおいさんの花組への異動についても感謝を伝えるあたたかい拍手。私も画面の前で拍手をおくりました。あおいさん、まゆさん(蘭寿)やえりたん(壮)、とよこさん(涼)と同じ82期ですよね。私が初めて『同期』というものを意識した見た期で、宝塚受験史上最高の競争率だったスター揃いの学年でしたね。あおいさんの『宵待草』、心に沁みる美しい歌声でした。全編を通して流れる短調の切ないメロディが、作品の色香を増していてその使い方に感動しました。
歌と言えば、歌手役のきゃのんさん、学年なりの落ち着きと重みで、筋書きを邪魔せずにあの時代に漂うデカダンな雰囲気をうまく伝えていたと思います。この辺りも演出の妙に唸らされましたね~
そして配信終了。
夢の世界から戻った私を迎えたのは、シンクに山積みの食器
与えられたものに満足して生きようと思ったのに、現実はあまりにも…
片付けておいてあげようとか誰か思わなかったのか?
これがデフォルトなのでいつもなら特に負担も感じませんが、今日は負担や不満と言うよりは、諦めが身にしみました。自分の好きなことを我慢しないでのこりの人生を楽しもうっと。