X デー(4/11雪組千秋楽)から2日が経ちました。

12日には仕事は休みをもらいました。13日は普通に出勤。そして今日14日は、宙組ホテルスヴィッツラハウスを見に池袋に。

なんか本当にいつも通り。拍子抜けするほどふつうです。強いていえば、張りつめた思いがなく楽しめそうとウキウキするくらい。


一回だけの観劇ですが、予習の時間的余裕がなくて又してもほぼなんの情報もなく突撃。

Twitterでちょっと拝見すると、極めてメッセージ性の高い作品のようでしたが、時代背景も知らずに行ったので、第二次世界大戦の頃の話とわかって(ほぅ?)という感じでした。反戦とかそういうメッセージもありなのか?植田先生、けっこう平和を訴えてくるイメージ。蒼薔薇のときもそんな感じありましたし。


第二次世界大戦というと、日本は負け戦で、前線も銃後も、なにかと悲惨な描き方が主流ですので、いかに中立国スイスが舞台と言えども、世界にはあの時代に、芸術を守ろうという国や人もあったんだなと思ったりします。当時の日本の状況と比較するのもムリがありますが、日本と欧米との違いを痛感しますね。もっとも、(今でも!)辛抱が当たり前の日本と異なり、自由がデフォルトの欧米では、戦争による自由な表現の制限や弾圧はかなりのストレスだったことは想像に難くありません。

お話しが進むにつれて、これは総論で反戦平和希求というベースは貫きながらも、各論では芸術を守る大切さについて語っているんだな~と。

まぁわかりやすいメッセージです。


植田先生がいつからこの作品を考えていたのか知りませんが、昨年からのコロナ禍のなかにあって観劇を日常の潤いとしている観客には、強く訴えかけるものがあったのはたしか。もちろん、もう片方の当事者たる演者である生徒さんの側にも溢れる想いはあったに違いありません。今この状況下で、多くの方が現在の自分達の置かれている環境に重ねながら観ていたのではないかと。


見終わって一言で言うと、「潤花ちゃん、よかったね~。おめでとう!」雪組の次期トップ娘役で確定と思っていた状況からのビックリ人事で、あれよあれよの間に宙組のトップ娘役となり、嫁に出した雪組サイドとしては(いや、私がじゃないですがw)、心配して様子をうかがっていた感じでしたが、ピタリとはまっていてほんとに良かった! 得意のダンスでのお披露目も安心ポイント。大人っぽい並びで真風ともしっくりでした。新しい魅力の宙組となりそうです。


最後はハッピーエンドで、思いがけない落とし穴も、イラつくすれ違いもなく、エンターテイメントとしてはカンペキでした。あ~よかった!と心がぽっとあたたかくなって家路につけます。


小劇場?なので、一人一人に目立つ役があり、特に目立ったのがららちゃんに片想いをしている希峰かなたくん、支配人を好演したまっぷー、真風の部下で超おいしい役だったもえこ、真風の昔の上司とユダヤ人ピアニストの二役を演じたしどりゅーなど、たくさん。

真風の上司の美月悠さん、ごめん、怪しすぎ。私のなかでは、かなり早い時期にネタバレしてました。(笑)


ずんちゃんは、これまでの役とは毛色の違う役で、セリフはそうたくさんなかったですが、ダンスで見せ場をつくってて。相手役?の泉堂成(ですよね?)とは男役同士でのからみもあって、目を引きました。ずんちゃんの相手役の子ってだれ?って、みなさんキャストを調べたでしょうね (笑) 

すっしーさん、またしても(亡命)ロシア貴族役でしたね。彫りの深い顔が、なんかロシア人に見えてきました。マリア皇太后からのナイスミドル。振り幅広いわ。ききちゃん、もう言うことはありません。眉間のシワがかっこいい。でもご挨拶のときの笑顔がまたステキ。いつも報われない恋をしていて気の毒の極み。(真風に不満があるわけではないですが、あ〰️ジレンマ!)早いとこセンターに立ってほしいです。

そうそう忘れてはいけない!柚美さんの重厚さ。専科さんてやはりすごいオーラがありますね~。「マダム」という響きが本当に似合う。最後に取り戻した凛とした美しさが超絶カッコよかったです。


アナスタシアのように歌が多くはありませんでしたが、コーラスの厚さにはあいかわらず感動。クライマックスの『シェーラザード』の舞台は、こちら側観客も舞台の一部となった演出のようで、一緒に同じ舞台を見たという一体感に包まれて拍手をおくりました。


ところでこちらにトップとトップ娘役、二番手、三番手、五番手?しどりゅーと、若手の注目株もえこが出てて、そらちゃんの方には誰が出てるの?と、気になって調べてみましたが、こちらはこちらで名の知れた芸達者さんがいっぱいいて、層が厚いな~と感心。宙組充実してますね。

次に全員がそろう大劇場が楽しみです。初舞台公演ですしね!