首都圏の緊急事態宣言が3/7以降また2週間程度延びて、劇場の体制はどうなるのか気をもんでいました。でも大声での声援がない前提ということと、3/2以前に販売されたチケットはキャンセルしなくていいとの例外規定が適用されたのか?とりあえず通常通り18時半公演もあれば、満席で販売もされていて、(狐に鼻をつままれたような心地ながら)意外にもチケットがスルスル入手できて劇場に通う日々が始まりました。
3/9(月)
東京公演2回目。今日はいわゆるマチソワです。
月組の「出島」、雪組兵庫の「f f f」に次いで三回目のマチソワ。できれば別日に観劇したいところですが、自分の都合のいい日にチケットがとれるわけではないので、しかたありません。チケットのとれた日に、自分の都合を合わせるしかない。。。(^^;
13時半は、A席最後方上手センター寄り、18時半は一階後ろから二列目下手と、まったく違った条件下で見えかたも聞こえかたも違いました。S席が一番数が多いので申し込みはS席にすることが多いですが、複数回見られるなら、二階席も捨てがたいですね。プロローグや中詰め、フィナーレの群舞のフォーメーションがよく見えるし、舞台の奥の方まで見渡せますから。あまり高いところだと舞台の上の部分が欠けるという難点はありますので、A席くらいがいいとこ取りかなー?それと同じ日に見て気がつきましたが、音の広がりが二階席の方が断然好みですね。包まれる感じ。サラウンド効果?っていうんですかね?望海さんの歌唱がより心に響く気がします。
さて今日夜は翔ちゃんファンのお友だちと一緒でした。前からちょっと顔見知りでしたが、お互い翔ちゃんのFOCUSを買った日に、キャトルでばったり会ったことで急速に親しくなったかたです。年齢も近く、舞台やクラシックに詳しくて話がはずんで、以降よく観劇をご一緒するようになりました。
彼女は配信は見ているけれど、生観劇は今日が初。「ウエクミ先生、やっぱりおもしろいね~」と。「(配信を見たから)筋書きはわかっていたけど、やっぱり生で見ると配信ではよくわからなかったことがわかるね。」とも。
そう、最近では(特に東京は)兵庫の千秋楽の配信が先にあるので、見る人は多いですよね。まぁ予習です。それと万が一チケットがとれなかった場合の保険でもあります。そのあとに生で観ると、ギャップに驚くと思います。いい意味で裏切られる感じ?なんだろう、二次元でなく三次元の迫力?とでもいうんですかね。空間を揺さぶる音、空気を震わすエネルギー、緊迫感、客席につたわる熱さというようなものが劇場にはあって、心を奪われてしまうんですよね~。
圧 巻。
観終わると立ち上がれないくらいの放心状態になってしまう。そして(チケットがあるなら←これだいじ)何回でも通いたくなっちゃう魔力が劇場にはあります。
役者がセリフを噛んだりすると、観ている方は(あ、まちがったな)と突然現実に引き戻されるわけなんですが、今回まだそういう場面に遭遇していません。生だからそういうこともある。って、セリフの言い直しなどを批判しているわけではないのですが、芝居の世界から一気に現実に引き戻されるのは事実。それがまったくなく、芝居の世界に引き込まれて観ることの稀有なことを思います。役者の鍛練の賜物でしょう。もしかしたら一語くらいは台本と違うセリフもあるのかもしれませんが、それを観客にわからないように淀みなくしゃべる、それも技術なのかと。出ずっぱりの望海さんはもちろん、登場シーンはそう多くはないものの長セリフをしゃべる翔ちゃんも、つっかえずに滔々とたたみかけることでゲーテの頭のよさを示し、説得力が増すというもの。
息継ぎや抑揚、相手との間合いなども、やり取りの中で生じるさじ加減。こういう微妙な役者の心の動きを体感するにはやはり生で観るのが肝要かと。
チケットがとれない、そして今いろんな意味でコロナで自粛しているかたも、逆に興行を打つ側も、配信はほんとに神の助けです。でも敢えて。
どうか機会があったら、コロナが収束したら、また劇場に。舞台の火を消さない為に観客の存在は絶対に必要だと。