明日が東京の千秋楽ですね。
こんな後半日程の観劇ですので、知識で頭がパンパン(笑)。一度しか観ないし、いろいろ見逃したくはないので、スカステや歌劇で予習も怠りなく。
今日はよくご一緒する同年代の方と隣席で。三階前方センターA席です。我々の両隣、空きでした。他にもチラホラ空いていて、ご時世ですね

さていつも通りひとことで言うと、ひたすられいちゃんを愛でる古き良きミュージカル、でした。
ディズニー映画かな?と思うような始まり。緞帳に掲げられた円状のピアノの鍵盤が軽快な曲に合わせて色とりどりに光るのが、夢の世界へいざなう感じで期待が高まります。
まずは噂に聞いていた、ひとこの女役は本当に美しくて、立ち居はややオーバー過ぎるところはありましたが、(ジミーの母親が言うように「発作」みたいに見えなくもなかったw)こういう突き抜けた演技を求められたのでしょうから、十二分にそれに応えていたと思います。本当に熱演。出てくる度に場をさらっていました。ながーいバスタイムのあと、一枚の布で体をグルグル巻いてドレスに仕上げていきますが、きれいな人は布一枚でもきれいなもんだな…と妙に感心。
感心と言えば、華ちゃんの独唱には驚かされました。同じ会場でみたプレお披露目「ダンスオリンピア」で、頭を抱えるほどだった歌唱が段違いによくなっていました。自信をもって歌っているのか声もよく出ていて、よく言われるように退団を発表してほっとしたのがいい方向に働いているのかな?力が抜けてのびのび楽しんでいるように見えました。こういう華ちゃんをもっと見ていたいけど、「惜しまれてこそ花」を体現して卒業するのですね。
れいちゃんはもう「キラキラ」以外の修飾語がみつからないほどで(笑)、前作の伊集院少尉よりは(国籍の違いもあって?)態度も頭もだいぶかるい役ですが、いいところの坊っちゃん的な品の良さは共通の感じ。物言いが穏やかで、れいちゃんの感情のよく乗る声が好きな私には、ビリーを呼ぶときの一つ一つ違う感情の込められた「ビリー…」という呼びかけに、いちいちきゅんとしました。
当たり前ですがアメリカ人でない私には、こういう恋の始まりや成りゆき、かるいノリにはまったく理解が及ばないところ。あらすじは極めて単純で、どんでん返し的な仕掛けも先が読め、一幕が終わったところでストーリー的には(もうこれ以上どう延ばすか?)と思われまして。。。 ダンスパフォーマンスだと途中から見方を切り換え。花組のみなさんが舞台を楽しんでいるのを見ているのがただただ幸せで、緊急事態宣言のさなかの公演、最後のれいちゃんの挨拶にもあったように「今日観にきてよかった!」と観客に思ってもらえるように、と一心に作っている熱量が届きましたよ~
しーさん、今作は最近稀にみる露出でした。残念ながら彼女の美しい歌声はありませんでしたが、汝鳥さんよりエラそうに見えましたし、娘のアイリーンを溺愛するメロメロパパ度も笑えました。しーさんの場面だけでなく、客席たびたびあたたかい笑いに包まれるのが、ほっこりしましたね。
つかさくんと音くりちゃん、芸達者な二人が組むと最強。しかしつかさくん、最近こういう色が定着し過ぎかも?も少し、重めなお役を振ってもらえるといいかな。なんでもできる人だと思ってます。
海外ミュージカルではありますが、きわめて宝塚的な作品に仕上がっていて、よく見つけてきたもんだと、ハラダ先生にはそれこそナイスワーク賞をさしあげたい。
明日は宙組「アナスタシア」。
全然違う色合いの公演を日替わりで見られるなんて、
幸せな日々!
世の中が平穏ならもっとよかったけど…

今日は同行の彼女と昼食はそれぞれにという予定でしたが、たまたま到着時間が駅でかぶったので、隣の席とアクリル板で仕切られたカフェで、横並びで無言でお昼をとりました。おしゃべりできたら楽しいのでしょうが、きょうび無事に公演の幕が上がり、観劇の席につけるだけでも幸運を喜ばないとならないですね。
今日もいろいろ感謝しつつ。
