本日13時半、WELCOME  TO  TAKARAZUKA/ピガール初見でした。
SS席のすぐ真後ろ。コスパ的には最高の場所で幸せな初日を迎えました。

まず思ったのは、月組さん、いい作品に恵まれてるということ。
そして上演の長さがちょうどいい。
和物のショーが45分あって、幕間のあと、芝居が1時間強、そしてフィナーレ。飽きさせず、盛り込みすぎず、間延びせず、実にいい匙加減だったと思います。
芝居では芸達者さんがたくさんいて、こまかいところまでつくりこまれ、あっちをみてもこっちをみてもおもしろくて、あっという間に終演。(おっと、今日は途中で8分ほど舞台機構のトラブルで修理調整がありましたが)、軽妙でおしゃれな作品に仕上がっていたと思います。

順番としてまずショーなんですが、いささかこっぱずかしいww「あなたの夢はなんですか?」という始まりの歌詞で、耳に残りやすい繰り返しでたたみかけてくる、これぞ宝塚と言わざるを得ないパフォーマンスで圧倒。コロナでなければ開催されていたオリンピックに伴う多数の来日外国人に向けて用意されていた、ベタにインバウンドを狙った作品となったはずだった。そういえばもし開催されていた場合には、チケットに「外国人枠」とか考えられていたのでしょうか?通常の販売ルートでは一般の観光客がちょっと観たいと思っても買えるようなものでもないはずなので、なにか方策を考えていたのかもしれないですね。今となってはオリンピックがなくなったお陰で、私たちでも普通にチケットが手に入ったと言えるのかも。
次の松本悠里さんの最後のステージ、私は日本舞踊はとんと知識がありませんが、無心に見てただおきれいでした。かなりのお年と思われますが、年齢を感じさせない豊かな表情にうたれました。長い間ありがとうございました。
れいこさんと風間くんの鏡のこっちと向こうのようなやり取りはとてもおもしろくて、風間くんがすっかり月組の四番手として場所を得たのを頼もしく。
そう言えば和物のショーなのに、流れていた曲がクラシックでそれが妙に合ってました。ハイブリッドはどの世界でもトレンドですからね。

それにしてもれいこさんの堂々たる二番手ぶりには唸らされました。ショーはさすがに雪組出身、和物のこなれ感ははんぱなく、芝居では舞台となるムーラン・ルージュの支配人として重要な役どころを難なく務めあげ、もう次からトップでも良さそうな仕上がり具合。いや~楽しみでなりません。
風間くん演じる弁護士が、女装して潜入捜査しているうちに、ひょんなきっかけで舞台に出ることになってからは、そのドタバタが笑いの渦を巻き起こし、すっかり風間ワールドに引き込まれてしまっていました。
からんちゃんのロートレックは、最初からさいごまで酔っぱらっている役でしたが、ほんとに芸達者で感心。
ちなつさんのウィリーは、女から見てまったく最低のイヤらしい男なんですが、どこか憎めないアホらしさを兼ね備えた感じで、それを実にうまく演じていましたね。お髭がよく似合って、イヤなやつとわかっていてもかっこよかったです。(←ただのファンです)
まゆぽんのマルセルは、もう~サイコー!腹黒の女衒をいっそ楽しんでいるかのように小気味良く。
ありちゃんはショースターの役で、そのまんまキラキラしてました。相変わらずみごとな回転を披露してくれて眼福。
佳城くんや夢奈くんも少ない出番(セリフ)ながら鮮烈な印象を残してました。
るうさん、あい変わらず強烈な個性的な役をうまくこなしますね~。毎公演誰かに恋してるような? (笑)
残念だったというか、ちょっと疑問に感じたのは、
ビクトール役をはじめから蒼真くんが演じてもよかったのでは?ということ。いざジャンヌとあいまみえるところで突然現れるよりは、はじめから蒼真くんが演じていた方が取って付け感がなかったのでは?プログラムにも載ってないとのことで、けっこう、だれ?と話題になっているようです。むしろそれが狙いだったりしますかね?うがち過ぎかしら(笑)
フィナーレのロケットはSNSでとても話題になっていたので楽しみにしていました。これまで見たことのないような長身揃いの迫力のロケット!出演者も減っている分?上級生も駆り出されていて、いやぁめったにないものを見させてもらいました。
最後にパレードで銀橋に並んだとき、ちなつさんの隣がくらげちゃんで、それだけで「出島」を思い出して幸せに浸りました。今回役らしい役のなかったくらげちゃんですが、また彼女の演技が見られますように!

それにしても、他のどこの組でもなくたまき率いる月組によくマッチした作品だったと思います。強いて言えば、こっちゃん星組にはできそうな気がしますが、(ガブリエル、舞空に似合いそう)宙組でも花組でも雪組でも、ないな~という感じ。

この初見を観るときの、心に沁み込む感じが好き。
あと3回観る予定です。最後は夫と。いつも辛口の?彼の気に入りそうな予感がします。