一度中断となった星組「眩耀の谷」、21日から再開されました。私の持っていた友の会のチケットは中断期間中のもので、(あ~、縁がなかった)と思いましたが、なんと!あまり大きな期待をしていなかった、会のチケットを用意していただけました。
初めてB席に座りましたが、KAAT(神奈川芸術劇場)の三階より近い感じがしました。傾斜もそこまで急ではありませんし、何より背もたれが高くて座っていて楽ですね。
劇場入口は検知装置で体温のチェックがあり、チケットは隙間に差し入れてQRコードを読み取る方式の機械認証でした。スタッフのかたは全員フェースシールドを付けての対応です。
幕が上がってまず、オーケストラピットに人がいないことに、ちょっとショックを受けました。今月初めに梅芸にいきましたが、元々生オケのない設営なので不思議には思いませんでしたが、大劇場ではいつも見慣れた景色でしたから。
そして私ときたら、また予習なしでしたので、「眩耀」を、「東洋」のように頭にアクセントをおいて読んでおり、「寛容」と同じフラットなことを劇中はじめて知りまして、最初から最後までずっと違和感が…(笑)
オリジナルの当て書きという事で、不自然なカットや展開はなく、王道の主人公の成長物語で筋書きは安心して見ていられました。礼真と瞳花は(当然w)最後は結ばれるんだろうなというのはわかってましたし、礼真はきっとこの民族の王家の末裔なんだろうなということがかなり早い段階で透けて見えましたし、せおっち演じる「謎の男」の正体もピンとくるものがあったので、あとは一人一人の演技に集中できてよかったです。ただ全体を見終わっての感想としては、良くも悪くも極めて「想定内」でした。お披露目公演としてははずれのない、これからの星組を期待させる演目でよかったんじゃないかなぁ…とは思います。星組得意の、コスチューム物でしたし。
個人的にテンションが上がったのは、「王家の証」として瑠璃色の玉が小道具に使われてたこと。実は私は今日偶然に、青い玉のネックレスを身につけていました。ふふ。なんとなくうれしいです。
特筆は愛ちゃん、すごくよかった。華やかだし、この圧はこの学年でないと出せないと思う。いかにも成功した武将然としていてビジュアルはぴったりでした。一度専科に異動になったときには(どうした?)と思って心配しましたが、結果良しでよかったです。上級生を大事にしてほしいと、いつも思ってるので。
ショーの方は無条件に楽しかったです。
オリンピアの場面がちょっと切なかったと言えば切なかったのですが、(今年の東京オリンピックに向けての演出でしたよね?)これはこれでショーの一場面として見られました。
ロケットは15人と少数精鋭。先に観た友達が、「(アナワの)冥土歌劇団みたいに少なかった」と嘆いていましたが(笑)、それほどでもなかったかな。
銀橋の男役さんの歌い継ぎがとてもよかった。若手もみんな歌が上手ですね!あかちゃん、ぴーちゃん、キワミシン、この辺りがせおっちに続く番手となっていく感じでしょうか。
せおっちは黒髪の短髪がとても似合って、セクシーさが増したよう。同期がトップとなって、上級生としての自覚が著しいのではないかと感じました。
星組でのお気に入りてんてん、もちろんロックオンしましたとも!光って目に飛び込んでくるので、さがす必要もありません。



二階席からでいいのは、ある特定の一人を見ながらも、広角で全体のフォーメーションが見られることですね。とても楽しめました。
燕尾の振り付け、一味ちがってました。全体としてずいぶん激しい振りだったのと、最初の方とラストで、(客席に背中を向けて)すごく腰を落とした低い姿勢で、大階段に立つこっちゃんを全員で迎える感じがとてもしびれる振り付けでした。
ひっとん、ショーで娘役さんたちのセンターで踊るとき、とてもかっこよかったです。私の印象では、彼女は相手役に寄り添うタイプというより、一人で立てるタイプの娘役。ショーでは生き生きしていたように感じました。
最後に、フィナーレのあと幕がいったん下がりかけて上がり、ご挨拶がありました。万里さんとこっちゃんの、再開のご挨拶。愛ちゃん、目が潤んでたみたい。逆にこっちゃんはしっかりしゃべれてました。やはりトップという立場になると泣き虫返上なんですかね。自分がしっかりしなきゃと思うんでしょうね。さ~すが優等生。
どうか千秋楽まで無事に完走できますように。奇跡を祈るような気持ちです。
おまけ
会話を控えめにとか、大きな声はご遠慮くださいとか言われてますが、幕間に年配の方の大声が…
「おたく、お孫さんいくつになったの?」「うちは生まれても生まれても男ばっかで」って奥さん、、、天井近くまで声が通ってます(笑) 一人観劇も多く、客席が静かなので、響きますね。ご用心。