台風が去って爪痕の残るなか、うしろめたさも残しつつ今日は川崎に。
全ツ、自分がエントリーしたものは一つも当選しませんでした。目についたものはすべて申し込みましたので、10回20日程くらいはトライしてたでしょうか。川崎、川口、川越はもちろん、新潟、静岡もはずれて、これまでも全ツ当たったことないですし、いよいよダメかと覚悟していたとき、同級生から突然、複数とれてるので譲りましょうかとお声をかけてもらって、即決でお願いしました。
振り返ってみると、チケットとれないときってほとんどが雪組で…大劇場だと「るろうに剣心」、その他だと「 ローマの休日」「ドンジュアン」。×××ストリートにお世話になったこともありました。(;つД`)
チケット難、ジミにずっと続いてるんですね。
で今日はそんな幸運の一枚。
まずは、いかにも宝塚的な作品だな~というのが胸に落ちてきた感想。
自由に生きたいことを望むお姫様がいて、彼女に一目惚れした若き騎士が、自身の気持ちに気づかないまま強引に自分の花嫁として迎え、次第にお互いに心を寄せ合うようになるというロマンスを縦糸に、いがみ合う隣国同士の謀りごとを横糸に、約束された大団円に向かって進んでいく物語。最後はみんないい人で幸せな幕引きなのがわかってるから、安心して見ていられました。
だいもんの黒髪のロングは、ビジュアル的にはルパンでのアヤシイ錬金術師を思い出させました。あまりロングの似合う顔立ちではないのかな~?私個人的には断然短髪の方が好みです(聞いてない?)
どんなに冷酷な感じにつくっても、そのなかに透けて見える少年のような純粋な心が愛しくてしかたありませんでした。自分の気持ちがわからない、こじれた感じがよしよしって頭を叩いてやりたくなりました。
ヒロインのクラリーチェは中世ヨーロッパにあって、男に従うだけの生き方をきらい、自分の人生は自分で決めたいと言う進歩的な考え。地下牢から脱出して捕らわれているヴィットリオを助けに行くときも、髪を短く切って少年の扮装をする機転と思いきりのよさ。窓から堀に飛び込むことも「やってみます」と敢行する勇気。男前という評判のきいちゃんにはぴったりの役どころでした。
ファルコを演じたあーさ、ビジュアル的には白っぽいストレートのロングのかつらがなんか違和感?がありました。金髪の巻き毛なら似合いそうな気がするので、ストレートのスタイルが違和感あったのかなー?ヴィットリオに生涯を捧げたはずがクラリーチェに立場を奪われ、かわいさ余って憎さ百倍。こういう長所も弱点も知り尽くした味方が一旦敵に回ると一番怖いんだよなー、と思いましたが、やはり共に過ごした年月を忘れきれずか、最後にはヴィットリオを助けるという揺れ幅の大きな役で、感情の起伏をどう見せるか難しかったのではないかと思います。この全ツでは立ち位置的には二番手を担い、益々活躍が期待されるところ。
雪組で毎回驚かされるジェンヌさんと言えば、その筆頭が久城あすさん。一癖ある役を演じていつも心をさらわれます。今回はその曲者の名前に恥じない、まさしくいやらしい策士の役どころ。大劇場ではセリフらしいセリフもなく斬られて退場でしたが、今回はストーリーをまわす要で、たっぷりその曲者ぶりを発揮してました。あすさんと言えば、客席降りで極近くで拝見したことがあって、その顔の小ささにすごく驚いたものです。
本物の愛を知るロドミアを演じた朝月希和さん、こんなに成熟した大人の女性を演じられることに感心しました。ちょっとお顔が好みの別れるところだと思いますが、花組で脇を固める立場となるのでしょうか、歌もそこそこうまいですし活躍の場があると期待してます。
同じく花組に組替えのひとこちゃん、クラリーチェの頼りない兄の役がはまってました。いいとこのボンボンで、毒もないが薬にもならない、決断力も判断力も他力本願。これまでも見た目シュッとした似たような役が多かった?ような気がしますが、これから花組でもう少し他の味の役がくるといいなと思います。
二組に別れた雪組の、先に全国ツアーの方を観ての(実に個人的)印象ですが、全国ツアーにはトップはじめ、華のあるスターさんを集め、KAATの方に芸達者さんを振り分けた感じがします。別の言い方をすれば、全ツが力業、KAATが繊細技。どちらがいいとは、片方しか観ていない今の時点では言えませんが…
ショーはMUSIC REVOLUTION。直近の大劇場のショーですからこなれたものです。人数も少ないので迫力はさすがに減じてますが、全ツならではのアドリブも楽しくて、客席降りでは、だいもんがセンターの回りを下手から上手へとぐるりと一回りしながらお客さんとふれあいをしてました。「川崎のかた?」と話しかけるも、連続で首を振られて、「川崎のかたー!」と会場中に呼び掛けると、あっちこっちで手を振る人たちがいてほっこりした空気があふれました。近くに組長の奏野はるとさんがいらしたのですが、普通におきれいでビックリしました(失礼)。なんかいつもおもしろい役回りなさってるので、きれいなかたというイメージがなかったのですが、美人さんでした!
ジャズの場面は咲ちゃんのところに綾凰華さん。あやなちゃん、全然悪くはないんですが、いやむしろ他の場面ではすごく目立っていたぐらいですし、これから益々きそうだな~という気がしましたが、やはり直前の咲ちゃんが記憶に新しいですから、それと比べるとやはり…というより咲ちゃんがすばらし過ぎるんですね!
フェッテ(←覚えました)の場面は、ひとこちゃんセンター。人は減ったもののダンサーを揃え、遜色のない出来でした。そうそう、ショーがあるから、全ツはダンサーが多く配されてるかもしれないですね。芝居の方で「霧」の役をやっていたのも、あゆみさんや茅桜さんたち雪組の誇る娘役ダンサーでしたっけ。
最後のカーテンコール、全ツ恒例のご当地出身者の紹介では、もうだいもんがはじめから(私?私?)と超うれしそうでかわいい限り。「横浜市歌、歌えます?」と会場の横浜出身者に呼び掛け、一節歌ったあげくに「I love YOKOHAMA~‼️」と叫ぶ失態。「ここ川崎だから」とこそっと指摘されて、慌てるだいもん。いや、かわい過ぎ(笑笑)
今回チケット譲ってくれた同級生に感謝です。
チケットを手に入れる最善の方法は、人脈をはぐくむことですね。
はばたけ‼️ 幸運のチケット~