今日はある生徒さんの会チケ。3日前までにお断り連絡がなく、ぶじ?当選。

日本青年館。すごい雨と風の日で交通機関は遅れがちを見越して少しはやめに着きました。
年齢層高めですね。こないだの雪組シアターオーブと比べると、どう少なく見つもってもプラス10。演目のせいか、組のせいか、ふしぎですね~。
受け渡しのかたを待つ間に、お知り合いに二人も遭遇しました。公演期間が短いので会う確率は高いのでしょうが、ビックリです。

紅さんの紅CLUBを一番奥に、学年順に奥から生徒の看板を持った係りの人が1列に立って、(一般の人が見たら)異様な光景です。紅CLUBだけが長テーブルを使ってて、やはりトップとなれば特別待遇だわ~
その奥に、華形ひかる、そして更に奥に瀬尾ゆりあ?!二番手扱いなんですね!
お席はH列(8列)上手。オペラは要らない距離でした🎵

思いつくままに書いていきます。
いつものように、あまり情報は入れないようにしての観劇だったのですが、幕開きの衝撃はテンテン!ストーリーテラーとして要所々々にご登場!( 〃▽〃)最近ひげつけた役ばっかり見てたので、おもわず二度見してしまいました。あとはずーっとテンテンに釘付けのまま物語に引き込まれていきました。一樹さんと渡り合っても遜色のない芝居巧者。「セリフを言ったあと微笑むクセがある」とある演出家のセンセー?に言われたとのことですが、ちょうどそんな感じが合うシニカルな役で、こんなふうに出番が多いとうれしいわ~
華形さんの蘇我入鹿、少年の頃のみずらを結った初々しさはちょっと無理があったけれど(笑)美しさは抜群でした。権力にとりつかれて変わっていく芝居も迫力がありました。別箱で組が別れると、こうした専科さんの重みがありがたいですね~
ちなみにお父さん役の輝咲玲央、渋かったですね~。彼女地味な役が多い印象ですが、いつも注目して見ています。
皇極天皇役のくらっちが超絶美人で溜息がもれました。前回のエルベのときは、フロリアンをひたすら慕う(若干うざい?)役でしたが、今回のように孤高の雲上人の方が似合うように思いました。残念ながら美しさが仕上り過ぎてて、こっちゃんの少年ぽい愛らしさにはそぐわなかったのですね。
人数が少ないので一人何役もしていて、さっきの場面で死んだよね?みたいな人が、次のシーンで別の役で登場したりするので(笑)、混乱はありましたがまぁなんとかついていけました。学校で習った程度の歴史的な知識はあるとはいえ、固有名詞も難しく、この人とこの人はどういう関係?みたいな「?」が残ったまま、一幕を終えました。

幕間に少し人物相関図を勉強してさぁ二幕め。満を持して瀬尾っちの登場。中大兄皇子(後の天智天皇)という役柄なので、そりゃあ品も圧もハンパナイ役ですから押し出しが立派でないと困るんですが、いやぁ、なかなかの大物ぶりでした。立派になって~😭こっちゃんを支える同期として活躍が期待されますね。それにつけても心配なのは、これまで紅体制を支えてきた実力派上級生のみなさんの去就。紅さんと同時退団してしまうのか…ごっそり抜けるのは勘弁。屋台骨が揺らぎます。年下のトップの下につくのは心理的に大変なこともあるとは思いますが、若いトップを盛り上げてくれるといいのですが…次の集合日に注目ですね。
石川麻呂を演じた美稀千種さん、小物感最高でした。自分が重用されないと文句をたれるくせに、(蘇我入鹿を裏切るという)大役を振られるとガクガクして客席の笑いを誘ってました。「大化の改新」を高らかに宣言する場面では元号を書いた布を掲げたところ、そこに書いてあった文字はなんと「令和」Σ(゚ロ゚;)慌てて裏返すと「大化」と書いてあるという仕込みに笑えました。

物語(特に一幕)は次々と人が殺され血なまぐさい感じでしたが、最後には「志し」を追い求めるベニの人間味のある温かさが全体を覆い、未来への希望を残して読後感としては幸せなものになっていました。人類の歴史というものについてすごくメッセージ性もあって、代表作の一つになったのではないでしょうか。
ベニさんはトップとしてとても作品に恵まれていたな~と振り返って思います。宝塚でこんなのありなの?と思われたアナザワールドもベニさんならではの軽快な作品に仕上がってましたし、ベタなラブロマンスのエルベも熱演でとても良かったです。サンファンはもう、コスチュームものとしては最高峰だったと思いますし、スカピンは出来はともかく、良作です。ベルリンだけは余分でしたかね(笑)でもやりたいことは全部やりきったのではないでしょうか。
あーちゃんは演技はエルベのマルギットの時とほぼ一緒で、幅のない人なんだなとは思いましたが、とりあえず愛らしさは抜群なのでもうそれでいいかと思えました。男の弱さを知って、それを受け入れる度量の広さは彼女自身の性格も被っているように思われ、現実世界できっといい奥さんになるのでは?などと妄想しました。

観る前はちょっと心配な演目でしたが、予想を裏切るおもしろさでした。
しかし主な演者のほとんどを主力で固めて、全ツはいわゆる二軍?状況。愛ちゃんがいるとは言え、こっちゃん孤軍奮闘ですよね。真ん中として一人がんばっているんだろうな~と容易に想像できます。これを乗りきれば否応なくトップとして自覚がついていそうですね。

一方「鎌足」。
親戚同士でやたらに殺し合う古代の歴史に簡単に共感はできませんが、そんな中にあっても一人一人の情けや志しは今の私たちと同様に息づいていることが描かれていて、人間はどの時代にも苦しみながらあがいて生きていくのだな~と思いました。あーちゃん演ずるヨシコのセリフのなかで「苦しみました。悲しみました。でも、楽しかった!」というのがとても印象に残りました。私も人生の最後にそう言いたいものです。

今日特筆は、同日夜公演を観劇するという大学時代の友人と30ん年ぶりに会えたこと。思わぬことから連絡がついて、ポー以来宝塚にはまっていることを知り、今日の再会となりました。本当に久しぶりでお互いがわかるかどうか不安でしたが、なんとか見つけて、話し始めると年月を飛び越えて昔のままの声と話し方に懐かしさ全開でした。まだまだ初心者だという彼女でしたが、すっかりいわゆる「沼」にはまっていて、人生後半にこんな楽しみがあるとは思わなかった!と生き生きと語る彼女に激しく同意です!願わくばもう少しチケットがとりやすいといいね~😭と言い交わして別れました。
思いがけない縁も繋がって、心があたたかくなりました。どうかこの楽しみが続きますように!