今回は友の会で当選したチケットで、ヅカファンでアラエイティ(ということば、ありますかね?)の、大好きなお友だちをお誘いしました。2階5列目、今公演初の下手です。
制作発表時、全ての音楽がドーヴ・アチアということが話題になっていましたが、プレスギュルヴィック、ワイルドボーンと共に、宝塚でよく聞く名前のひとつですね。
「1789」の音楽を書いたかたというので、月組の「1789」を見直してみて、あの当時感じたことも思い出しました。はじめは内容にはあまり惹きつけられなかった。ちゃぴが娘1なのに、トップのまさおとからみがないことがなんだかな~と思ったり、電子音や大音量が苦手なので、暴力的?なまでの音の嵐が辛くて、意識をわざと外に飛ばしてたりしてました。歌詞もよく聞き取れないし、成り行きに身を任せていたと。でもかえってそれが良かったのか、知らない内に舞台に引き込まれていったようです。(考えるな、感じろ…的な?)ボディパーカッションなど激しいパフォーマンスもあって、ロックだな~と。民衆の熱気に音楽がよく合っていました。共通点があるかどうかはともかく、「ジーゼスクライスト スーパースター」というミュージカルをふと、思い出した公演でした。
さてさてそのドーヴ・アチアね。
これ、クリエーターが話題になっていなければ日本の作曲家だと思ったかも。「ほかのだーれかとおなーじ生き方じゃつまらないさー」とか、「じーゆうに生きて、つーよく死ぬ」とか、昭和のアイドルの歌謡曲みたいじゃない?作詞の生田先生の力でしょうか、すごく日本語が音に乗ってて、日本人にとって耳馴染みある曲に仕上がってたように思います。「1789」よりポップス調で私には聞きやすかったです。歌詞の繰り返しで、「カサーノヴァー」という所、いわば(たとえば日本の名前で言うと…)「たかーはしー」とか、「いわーもとー」(だれ?)とかいってるようなもの?なんだなぁと思うと、ちょっとおもしろいです。カタカナマジック?
そもそも母国語でなければ、歌詞はおろかセリフも満足に聞き取れないことがたいていなわけで、そうなるとメロディとかリズムとか、あるいはダンスなど言葉によらないものによって作品を評価するしかないですよね。まさか、言葉が理解できないなら観る資格はないなんてことはないでしょうし。でも、外国語による海外の演劇を観るのと、宝塚を観るのとでは、観る側にとってはやはり意味がちがうと思うので、セリフの滑舌や日本語の歌詞は大切にしてほしいな~。
なんてことをあれこれ思いながら日比谷へ。
音楽がだいぶ耳馴れてきました。私は順番として、音楽が頭に入ると、次に歌詞が入って、そして最後に気持ちがついてくるタチで、ここにきてようやく、芝居全体のうねりが押し寄せてきた気がします。
大劇場での評判では、内容が薄い、もっと短くまとめてショーをやっても良かったのでは?というのをチョイチョイ目にしました。
ショーなら確かに華やかで、芝居との二本立てならお得感もありますし、場面がいろいろあるのでダンスが得意な生徒さん、歌が得意な生徒さんにもそれぞれ見せ場もあるので、それはそれなりに楽しい。私もショーは大好きです。
でもこの楽曲は繰り返し聞きたくなる、中毒になりそうです。それに楽曲のほとんどを歌う、みりおちゃんとゆきちゃんは安定の歌うまですから、うっとり聞き惚れている内に終わってる感じです。れいちゃんの歌でハッと我に返るという、妙なスパイス味もあって退屈しませんし。
中でも注目したのがやはり大好きなちなつさん。夫役のれいちゃんがいつもエキサイトしているのに対して、あまり感情を表に出さない役ですが、押さえた中に燃える青い炎にしびれます。歌は何度聞いてもうまい。ファルセットの美しさ、本当にすばらしいです。
この夫婦は見た目同様、妻の方が歳上なのかしら?たぶん政略結婚で、歳上であることにちょっと負い目があって、素直になれない内にこじれてしまった…ようなことを想像しました。
最後の短いショーではちなつさんは男役で出ていますが、フィナーレではコンデュルメル夫人役で降りてくるため、メイクが夫人のままで中性的でそれがまたいい。←ただのファン
月組に移動した後も、どうかこの輝きが更に増していきますように。
3回目の観劇も楽しかった(*^^*)
来週が最後になりますが、ル・サンク買っちゃおうかな…