今日は友の会の当選です。
6年ほど前には1公演1回は当たっていましたが、ここ2年では年に二回当たればいい方。SSに至っては、全会員期間を通じて一度しか当選していません。(そのときは1列めでした)毎回限度いっぱいエントリーするためか、いつのまにか会員ランクもゴールドになっていました。(自嘲ぎみ)
今回はSですが、SSの2列後ろ、しかも、どセンター(ステージの0番の真正面!)なので、とっても良席です。✨やるじゃん、友の会。
さておとといの観劇から中一日、その間私の頭の中にはファントムの楽曲が鳴り続けていました。難しい曲が多く、自分で歌えるレベルではありませんが、どんなときも頭の中に流れていました。
そしてどういうわけか、今日は観劇前からすごくドキドキしていて、ちょっと自分でもその感情をもてあましたくらいです。あまり早く劇場に入るのはやめて、10分ほど前に席につきました。
前二回と違って、今日は翔君がフィリップ・シャンドンです。
アラン・ショレももちろん、うまいなぁと思いましたが、イヤやっぱりこっちだわ。もうほんとにはまり役でしょう。華やかで品があって、地位なりに落ち着いて見えて最高でした。
芝居が幕となって、ショーの最初に下手からせりあがってきますが、低音があまり出ないのか歌い出しから歌詞が聞き取れないのですが、もうそんなことはどうでもいいレベルのキラキラ感でした(笑)
実は初見で最も衝撃的だったのは従者で、キャスティング的にはエリザベートの黒天使みたいな位置付けかと思いますが、ダンスのキレが半端なかった。特に、娘役さん二人のシャープなダンスに釘付けになりました。こういう役って若手路線男役に振られることが多いのかと思いますが、娘役とは新しいですね。これからもダンスの得意な方には男役娘役を問わず、抜擢してほしいです。彼らにはエリックを近しくまた大切に思い、クリスティーヌを崇拝するような、人間的にとてもあたたかい気持ちを感じました。それと6人の佇まいがそれぞれに異なり、無言ながら芝居を見ている感じがして、あまりライトが当たらないのが残念なくらい、ガン見してしまいました。
そして咲ちゃん、(特に一幕では)黙って立っていることも多かったですが、優しそうな佇まいがなんとも柔らかくてすてきでした。いつも後悔している風情で、2011年花組の壮さんの醸し出す一種超然とした孤高な雰囲気とはまったく対極にありました。
銀橋で親子の名乗りをするときの、囁くような「エリック」という歌い出し、毎回しびれます。心と耳を研ぎ澄ませて、聞き入っています。多くの方が書いてますが、咲ちゃんてこんなに歌がうまかったっけ?、と私も思いました。(失礼)心に響いてくる歌声で、だいもんとハモっても遜色なかったと思います。
舞咲りんのカルロッタ、出色でした。歌もうまくてパンチ力があって、色気もあってさすがのベテラン娘役さんでした。翔君とあーさとの芝居も、少しずつテイストが変わっていておもしろかったです。相手が変わるとやはり返ってくるものも変わるのね。あーさと言えば、どちらも悪くはなかったですが、まだまだのびしろはある感じがしました。学年も若いですから、これから更に色々な経験を積めば引き出しも増えて、期待できると思います。いい意味でビジュアルを裏切る役者になっていってほしいです。
さてクライマックスのひとつ、「顔を見せて」と懇願したクリスティーヌに、エリックが仮面を外して見せた後のクリスティーヌの反応ですが、今日じっくりとオペラできいちゃんの芝居を見てみました。顔を見た後の沈黙というか硬直がすごく長い。どんな反応をするべきか葛藤している印象でした。そして思わず声を上げてきびすを返すシーンも、嫌悪感でなく、恐怖感でなく、とまどい?と言ったら当たっているのでしょうか…どうしたらいいのかわからない、というふうに見えました。人によって受け止め方は様々かもしれませんが、私にはそう感じられました。
そして芝居後のショーでのデュエダンのとき、だいもんときいちゃんが銀橋で抱擁し合う場面で、だいもんが二度目の抱擁の前に、「彼女がほんとうの自分を受け入れてくれるのか不安でたまらない」という顔をしたあと、腕の中のきいちゃんの温もりを確かめ、ホッとしたように微笑んでぎゅっと抱きしめるシーンは、芝居では逃げられてしまったクリスティーヌがここではエリックを受け入れてくれたという、うれしいリベンジに感じられて、心がポッとあたたかいもので満たされる思いがしました。
芝居がはねたあと続々と家路につく観客のみなさんの漏れ聞こえる会話が、今観たばかりの芝居の話がすごく多くて。いつもならエスカレーターを降りながらの話は、芝居とはまったく無関係な世間話を耳にするような気がしますが(笑)、観客もこの素晴らしかったファントムについて語りたいことがたくさんあるに違いありませんね。
今日も一人観劇の私にはその感動を語り合う相手がいないので、こうして文章を綴っています。
さぁそして次回はいよいよmy楽です。
我ながらチケット取り、よくがんばりました。
祐飛さんを失ってから彼女ほど夢中になれる誰かもいなくて、それに他の誰かをひいきにしているというのも申し訳ない気がして(誰に?w)「誰のひいきですか?なに組推しですか?」と聞かれたときに言葉を濁してきたのですが、今回自覚しました。ちぎみゆもずっと好きだったし、今はまちがいなく雪組推しです。
ファントムmy楽、何ものも見逃さないようにしっかり観てこようと思います。