10/14(火)1230、ぴあ貸切公演

日生劇場A席。3階ながらAの最前列、ど真ん中で見やすかった!

生オケでした。


原作は少し知っていましたので、これがミュージカルとは、どんな料理を?と思っていました。初演のときは朝夏まなとが出ることは知っていたものの、観に行くほどでもなく、スルーしてしまいましたが、和希そらがセンターの一人となればこれは行くしかない。

さしたるチケ難でもなかったようで、なんなら川越(プレ公演)の方は開幕直前には半額セールをしていました。

私は貸切公演をチョイス。当落の結果が出るのが一番早いですからね。


今もまだ続いている連載漫画の序盤を切り取った作品。国も時代も架空(第二次大戦後から近未来くらいの欧州辺りかな?)で、主人公の職業はスパイ。任務のために疑似家族を作る必要があり、妻となるのが殺し屋、子供は超能力者という組み合わせ。互いに自分の秘密を明かさずに家族ごっこをくり広げるという、かなり無理のある設定ではあります。今作では、任務のために名門校に子供を入学させるまでのお話。


よく知られているように、この子供役アーニャがかわいくて話題です。オーディションで選ばれた4人のキャストの役替り。今日は西山瑞桜ちゃん。(イヒヒ)みたいなちょっと悪い顔がキュート照れ

他のキャストは以下のかたがた。



ロイドは木内健人、降板した平方元基くんの代役です。初演では別の役で出ていたらしい。

私はもう一回見る予定ですが、ロイドが森崎ウィンくん以外は同じキャストです。アーニャは4人もいるのに同じ顔ぶれとは、縁があるのね。


まずざっくりの感想はと言いますと、実にストレスがなかったです。

海外ミュージカルのように大ナンバーがあるわけではないですが、話している途中から自然に歌につながり、またその歌詞がとても聞き取りやすかったことが好印象。同じ曲が何回も繰り返し歌われますが、その内容というのが「表彰もされなければ、新聞の片隅に載ることもない。だけどその骸の上に普通の人々の暮らしが成り立ってる」という歌詞で、スパイの仕事が平和のために役に立っているという意味かと。正義は立場によっても異なるので、客観的に正しいかどうかはともかく、主人公の筋が一本通っていることで、話の骨格が揺るぎなくてわかりやすかったです。自分の生き方に悩む主人公も魅力的ではあって、その揺らぎが話しを深めたりもあるんですが、この作品はそういう葛藤を表現するものではない。どちらかと言うと疑似家族の絆のほうに重点が置かれているのだと感じました。


主演のロイド役木内健人さん、私にはお初でしたが、歌に難はなく、ストレスなく聞けました。滑舌もいいですね。

入学を目指す名門校のヘンダーソン先生がすごく既視感があって、誰だろうと幕間に調べたところ鈴木壮麻さん。ミュージカルフランケンシュタインで異形の役をやっていた方でした。劇団四季が長いのですね。さすがの歌唱でした。

朝夏まなと。彼女も直近ではフランケンシュタインで見ましたね。鈴木壮麻さんとは共演も多く、信頼を寄せる先輩のような関係らしいです。あいかわらず舞台映えのするスタイル、彼女はロイドに司令を出す上席というちょっと男前な役なので、ミニスカートにロングヘアながら男役ふうみがあった気がします。

そして見たかった和希そら。キョドった感じの表向きのヨルと、仕事スイッチの入った殺し屋のヨルの二役と言ってもいい配役をみごとに演じ分けていたと思います。依里さんというアクション吹き替えのかたがキャスティングされているので、ハッキリ目視では確認できませんでしたが、飛び込み前転のような派手な技は吹き替えなのかもしれません。格闘や一部蹴りは本人だったと思われます。回し蹴りはどうかなぁ…

歌唱のほうは安心して聞いていられました。男役時代とはキーも違うのでしょうが、普通に女声で歌っていましたしね。彼女の宝塚時代を知らないお客さんには男役だったとは思えないんじゃないかな〜?


フィナーレで朝夏まなとの次が和希そらで、まぁ様がそらを迎えるような形になったのが、見る方としては若干複雑でした。学年もだいぶ(88期と96期)違うし、まぁ様が宙組トップ時代、そらくんは番手もない組子だったんだもんねぇ…「SPY✕ FAMILY」の紹介でスカステのOGナビに二人で出ていたまぁ様は、「この並びがエモいよね〜」とニコニコしていて(いいひとだなー)とジンとしました。

フィナーレあとの挨拶で木内健人さんがチケット代金の高騰に何度も触れ、いろいろ諸費用が値上がりしているので…と口ごもり、ただ値上がりに見合う分自分たちも一生懸命舞台をお届けしたいともお話されていて、ちょっと切ない気持ちにさせられました。
たしかに安い代金ではありませんが、舞台にお金がかかるのは理解しているつもりでもいます。値上がりしすぎて集客できなくなったらそれは別の問題ですし、そもそもチケット収益だけで経費を補うのには限界があると思います。芸術にはやはり公の補助金が必要なのでは?とあらためて思った次第。

来週のエリザベート観劇の前に、シャンテでとりあえずパンフレットを購入しました。望海さん、明日海さんのアクスタとか、まだ発売されてないぐグッズもあるのですね〜。パンフレットは写真中心のズッシリしたもの。観劇前までに気持ちを上げていくにはぴったりですわラブ