ライスかけごはん
誰しも
意識がもうろうとする瞬間はあると思う。
特に
睡魔と闘っているときは
特にもうろうとする瞬間だと思う。
もうろうとして
且つ
早漏だったら最低フラグが立つわけなのだが。
今日の私は
まさに言葉どおり
意識もうろうとしていた。
そりゃ
徹夜でお仕事していたら
もうろうとする瞬間もある。
”いかん、このままだと睡魔さんに犯られちまう!”
貞操の危機を感じた私は
眠気覚ましにとインスタント・コーヒーを作るべく
給湯室へと移動する。
”えーと、コーヒーコーヒー…”
私は
インスタントコーヒーがある戸棚に手を伸ばす。
その刹那
ゴンッ!
”あがっ!”
鈍い痛みが頭部に走った。
まさに飛脚並みに走った。
その勢いで
何の関連もないのだが
広島のローカルな地名のひとつである”阿賀”という言葉を吐いてしまった。
給湯室には大型の換気扇がついており
そのカバーが大きく前に張り出している。
その高さがちょうど私の目のあたりの高さであり
普段の私なら
楽々避けるものの
もうろうとしていたためその存在に気付かず
おもいっきりカバーに対してヘディングをしてしまったようだ。
・・・。
それにしても痛い。
私はぶつけたであろう頭頂部のあたりを
指でそっと触ってみるのだが
体液らしきものは何もついていない。
血が出てないのならたいしたことはないのだろう。
すっかり目が覚めた私は
頭をさすりながら
濃いめのインスタントコーヒーを作り、口に含む。
うーん、苦い。
頭をぶつけたことと
濃いコーヒーを飲んだことでやる気スイッチが入り
私は再びお仕事にいそしんだ。
3時間後。
私がPCの前に座り
あーでもないこーでもないと文章をひねり出していると
同僚がこんなことを言い始めた。
”権乃助さん、頭になんかできてるよ?”
へ?
私は言われるがまま鏡の前に立ち
しげしげと頭を見る。
すると・・・。
”あっ!!!”
まるで
コピーロボットの鼻の部分のような物体が
私の頭のてっぺんにできている。
同僚は私の頭頂部をえらく気にして
”権乃助さん大丈夫?大丈夫?” と声をかけてくるので
私はこう答えておいた。
”毛が無くてよかったです”
・・・。
すべった。
ケガと毛をかけたのだが
見事にすべった。
まあ実際
頭頂部のヘアーが薄いため
より赤い物体が目立つハメになったので
あながち間違ってはいないのだが。
改めて
私が頭をぶつけた換気扇のあたりを見てみる。
・・・。
あ。
私がぶつけたであろう換気扇カバーの角には
同じく
私のモノであろう薄い髪の毛が貼りついていた。
ぶつけた衝撃で髪の毛が貼りついてしまったのだろうが
こりゃ痛いわ。
私は傷の治療をすべく
頭に消毒液を振りかける。
・・・。
うおおおおおおおおおお
染みる染みる染みる染みる!
下手に毛がないので
より消毒液が傷口に浸透する。
あまりに染みるので
私は痛い痛いモードからどMモードに切り替え
痛い→気持ちEに変えてみる。
・・・。
”ああ、気持ちE!”
そういう瞬間に限って人に見られるものだ。
私はそう口走っている瞬間を
先ほどの同僚に見られ
ドン引きした目で見つめられた。
もうろうとした瞬間は
特に気を付けたほうがいい。
そう痛感した昼過ぎの出来事であった。
くそ、換気扇め!
超ジャマファック!
はよどけてくれファック!
私これで頭をぶつけたの5~6回目だぜ・・・。



