海辺のオリオン隊 -5ページ目

海辺のオリオン隊

こんにちは。wangと申します。

小説と簡単な詩を作ってます。

おーい、俺はポエムを書くぜ!
おぅい、近鉄は今何位だ?
え?近鉄はない?
あ、そう。南海は?阪急は?
なくなったのかあ。
俺っちがビョーイン入ってた間にそおんな変わったけ。

変なおっさんだ。其が彼の第一印象だった。

よく友達と行ってた酒屋にいた酔っぱらいだ。やはり今思い返しても変なオッサンだ。

夕方から深夜まで、独り言を友達に盃を交わす。

不思議と周りから嫌がられない。

さもありなん。回りは日頃の気を祓う為に騒いでる。そんな中で、特等席とも呼べる奥座敷に入れられてとにかく飲みまくる。

滅茶苦茶な飲み方だ。ビール、チューハイ、ビール、ビール、カクテル、ビール。

スゴい勢いで飲みまくる。

回りの客の分まで飲んでしまわないか。

其が不安だった。

その心配はやがて無用と知る。

彼は9時キッカリに帰るのだ。

酒代は、彼の親族が払ってるらしいが、良くは知らない。

彼は事有れば、野球の、特にパ・リーグの話をする。

南海、阪急、近鉄。

何れも消えてなくなった球団だ。

しかし、彼のなかでは、未だに活きているんだろうか。生き生きと話をする。

正確には論じてるか。

珠にウルセエとやられるが、その時は丁寧に詫び、赦しをこいて、静かに飲みはじめる。

彼を暫く観察していると、珠に黙って酒を片手に、クレヨンか色鉛筆で絵を描きはじめる。

始めたら最後、描き終えるまで描く。

時に球場の絵、時に人、時に風景や抽象画を描く。

終わったかなと思えば、詩を書くこともある。

冒頭の彼の言葉は此れで繋がる。

次には彼のビョーイン生活と絵の描きはじめた理由と最期を書きたい。