最も恐れていた現実と
生まれて初めての感覚とで
頭がかなり混乱した。
でも、これだけははっきりしている。
「悲しい」という感情が湧かないのだ。
母は、この説明のつかない
不思議な体験をさせるために
その終わりに、私を傍に置いたのか?
超絶悲しい出来事のはずなのに
世界が明るく見えるだなんて…
一旦、処置室を出るように言われ
まだ来ない父と弟をロビーで待った。
暫くして
看護師さんが様子を見に来てくれた。
「大丈夫ですか?」
幾度となく、こういう場面に立ち会うけれど
慣れなくて…と。
人の生死に関わるお仕事
本当に本当に頭が下がります。
そして、心にも寄り添ってくれて
ありがとうございます。
それにしても
なぜ私は悲しくないのだろう?
あんなに恐れていたのに。