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壮絶体験記!精神疾患オヤジの躁鬱病雑記

精神疾患を発症して30年のオヤジの雑感。
もしかして役立つ情報があるかも。

 

鬱状態というのは本当にイヤなものだ。

寝ても覚めても嫌な考えに支配される。時には死神までもやって来る勢い。しかも、人によっては悪夢まで見ることになると聞く。

実際、鬱の人とは入院中に多く会った。多くが社会で揉まれ過ぎてしまった人。揉まれながら助けが得られなかった人たちだ。それを考えるとやりきれなくなる。現代の病みとしか言えない。

そのような訳で多くの人が精神科にかかることになる。そして、抗鬱剤をはじめとする各種薬剤が処方されるのだが、時として、それが大当たりの場合がある。当たりクジを引いた人は、そのまま薬で楽しくなるのだ。

自分の場合は発症初期に出されたドグマチールが大当たりだった。この薬のおかげで腹の奥底から笑うことができるようになった。今から考えれば異常な笑いと言えるのだが、本人としてはとにかく楽しい。この盛り上がった気分は無料のレジャーだ……などとも思っていた。

このように、薬は時として大成功を納めるのだが、人によっては薬の効き目が足りない人もいる。と言うか、少なくない。

そのような人は気分がすぐれないから、「薬をもっと服用すれば楽になる」と考える。そうすると抗鬱剤を医者にねだるようになる。……これは危険な状態じゃないだろうか。

と言うのも、薬剤は簡単には止められないからだ。

これは自分の経験なのであるが、鬱がひどくなると、その時の薬では満足できなくなる。そして、主治医にそのことを話して新たな薬をもらう。それが続くと薬の種類と量ばかり増えてしまう。増えてしまった結果、一日に20錠くらいの服用が必要……というケースも多い。

ところで、自分が入院したのは、そのような状態を変えることが目的の1つだった。当時は薬を20くらい飲んでいたと思う。他人が見たら、ジャンキーそのものだろう。

そして入院する運びになったのだが、大変なのは薬を抜いて行く際に味わった症状であった。例えばアカシジア。病棟内をウロウロと歩き回った。また、口が自分の意思とは関係なく動いた症状。さらには発音が上手くできなくなったり、難聴にもなったりもした。

そのような症状は味わうべきではないだろう。味わわなくても良い症状で苦しむ羽目になるからだ。

そして、そのためには最初から「抗鬱剤をねだらない」ことにすることが必要ではないか、と思う。確かに、その時点ではツラいと思う。しかし、その状況を薬物で乗り越えようとすると、後でエライ目に合う。

先に挙げた入院は4ヶ月に及んだ。その時の時間とカネは返る訳がない。

最初からそういう事態を避けるためにも、やはり「抗鬱剤をねだらない」ことに尽きるはずだ。どう思うだろうか。

 

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