精神疾患者を長くやっていると様々な出会いがある。それは同じ患者が多いが、医者もまた然りだ。自分は発症してから30年くらい経っているが、恐らく20人以上の精神科医と会って来たと思う。
ところで、医者というのは特異な人種らしい。どこに行っても「先生」と呼ばれるもんだから、非常に厚かましくなる。しかも、カネを持っているもんだから傲慢になりがち。そのため、人格がねじ曲がるケースが多いと聞いたことがある。そのため、キャバクラなどでは表面上はモテるが裏では陰口を叩かれるらしい。「あのエロ医者、カネを持ってることに良い気になって…」と言った具合らしいのだ。
ただ、これは人づてに聞いた話だ。自分はそんな大それたことを言うつもりは無い。どうぞ読者の皆様は誤解のないように。
ところで、「医者の不養生」と昔の人は言ったものだ。医者こそが健康に対して無頓着になり、身体に大きな障害を負ってしまう……というイメージなのであろう。まったく説得力の無いことこの上無い。
ところでだ、以下は自分の経験からのフィクションである。読者は疑うかも知れないが、あくまでもフィクションと思って欲しい。そう、フィクションなのだから、訴えられる覚えはない。
では、フィクションを話そう。
自分の会った医者のエピソードである。これは開放病棟に入院していた時であった。
そこに現れたのは、とにかく巨漢の医者。しかも、背が高いのではなく、横に広い。身体の形状は球体に限りなく近い感じだった。いやいや、あのレベルの人間は初めてみたよね。
そして、明らかに顔色が普通とは違った。パッと見て思ったのが、「この人、肝臓を壊しているぞ」といったものだった。まぁ、「肝機能はガタガタじゃないですか?」などと聞いても良かったのだが、そうするとこっちはキツい薬を投与されるかも知れない。とりあえず黙っておこう。
まぁ、とにかく、そのような医者を見ると「健康の大切さ」を改めて覚えた。食い過ぎてはいけない。飲み過ぎてはいけない。……そんなことを覚えさせられたのである。半面教師としては、ベスト過ぎる人材だったと思う。医者は「健康に気を付けるように」と言うものだが、その医者だけは「俺みたいにはなるなよ」と警告している感じだった。
ちなみに、その医者とはそれから会っていない。10年近く経ったから、肝臓か膵臓あたりを壊していることとも思える。糖尿病で視覚に異常を来たしているかも知れない。家族が居なければ誰も止めないだろうから仕方がないのだろうが、正直言って知ったことじゃない。
自分はそのような不養生をして命を縮めるのは御免被る。あまり得意ではないが、飲食には自制をしようと思う。
なお、今回は言葉が過ぎたかも知れない。そこは「躁状態なんだな」とでも思ってくれれば助かる。
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