
自分の精神病院への入院は2回。閉鎖病棟と開放病棟の1回ずつである。両者は勝手が大きく違う。その良い例が「持ち込める物」と「出来ること」だと思う。
では、閉鎖と開放ではどのように違うのだろうか。
あくまでも、自分の入院した病院についてであるが、閉鎖は長いヒモ状のものや尖っているものは禁じられた。まぁ、刺す、切る、絞める、というリスク回避のためには仕方のないことだろう。自分はトランクスのヒモまで抜かれたので、少し生活に困ったが、誰かが抜いて絞めたならば困るので、「返してくれ」とまでは言えなかった。
尖っている物も然り。自傷のリスク回避を避けるため、その時に持っていた全部の尖っている物を預けた。
また、携帯電話もダメだった。外部との連絡は病棟内の公衆電話を使うように指示された。当時はガラケーだったが、それでもネットへの接続は可能。情報統制なのかは分からなかったが、とにかく規制を受けた。
では、開放はどうだったかと言うと、そのような規制はほとんど無かった。ペンなども問題無かったし、パソコンやスマホもOKだった。自分はタブレット端末を持ち込んで、病室のベッドでSNSなんかで遊んでいたと思う。
また、ゲームで遊んでいる人も多かった。入院中はとにかく時間を持て余す。暇つぶしが非常に重要でもある。そのためにゲーム、ということだろう。
ちなみに、入院患者の中には資格取得のための参考書を持ち込んで勉強する人もいた。休職中のために時間は腐るほどある。その時間を利用して資格取得の準備をしようとする人たちだ。病棟のラウンジでパソコンとテキストを広げて勉強していたのを覚えている。
ここまでは病院側のポリシーに沿った持ち込みだったと思う。
しかし、自分としては気になる点がある。……パソコンの持ち込みがOKならば、教育上問題のある動画なども持ち込めないだろうか?……すなわち、18歳未満お断りの動画である。
しかも、それがネット経由であれば病院スタッフに見つかる心配は必要ない。
ともかく、開放病棟は持ち込める物が多い。ただし、常識の範囲内で良識が問われない範囲で持ち込める……程度の結論が最適解であると、自分は思う。
ただ、もしかしたらであるが、そのようなエロの物だけがダメでは無いかも知れない。
と言うのも、先に挙げた資格取得関連の勉強道具が危険な可能性があるためだ。せっかくストレスから脱出できる環境に居るのに、そこにストレス要因を持ち込むことだから。……回復を遅らせることにならないか、とも思うがどうだろう?