近江路を旅する / 竹生島 彦根城 醒ヶ井の梅花藻 | Les Essais~旅日記~

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夏の近江路を旅してきた。今回も西国三十三箇所巡礼をかねて、琵琶湖に浮かぶパワースポット竹生島と、彦根城、最後に醒ヶ井の梅花藻を巡ってきた。

 

​竹生島

琵琶湖の北部に浮かぶ竹生島は古より信仰の島として名を馳せていたが、最近もパワースポットとして注目を集めている。

竹生島には西国第30番札所の宝厳寺がある。このお寺は、神亀元年(724年)聖武天皇が、行基を勅使としてつかわし、堂塔を開基させたのが始まりである。はじめに弁財天を祀り、のちに千手千眼観音が祀られた。

 

元来、神仏習合の信仰が続いていたが、明治の神仏分離令にて、竹生島神社と宝厳寺に分離された。

日本三大弁財天の一つが宝厳寺の大弁財天である。他の2つは、宮島と江ノ島の弁財天である。弁財天は七福神の一人として、人の穢れを払い「富貴・名誉・福寿」「愛嬌縁結びの徳」「子孫」を恵む神と言われている。

 

 国宝唐門

観音堂の入口に国宝の唐門がある。こちらは、なんと豊臣秀吉が建てた大阪城の唯一の遺構とのことである。紆余曲折あり、豊臣秀頼によりこちらに移築されている。豪華絢爛と言われた桃山様式の唐門を観ることができる。

 重要文化財 舟廊下

観音堂から都久夫須麻神社に続く渡廊を舟廊下という。 舟廊下は朝鮮出兵の時に秀吉のご座船として作られた日本丸の船櫓(ふなやぐら)を利用して作られたところから、その名がついている。 

 竹生島神社

本殿は豊臣秀吉が寄進したとのことで、伏見桃山城の勅使殿を移転したものだそう。国宝に指定されている。

明治の神仏分離までは、こちらが本殿として代弁財天を祀っていたが、神社になり、弁財天は寺に移されたとのこと。

 

厄除かわら投げ

竹生島神社には、琵琶湖が一望できる龍宮拝所があり、そこで「厄除かわら投げ」ができる。何と言っても小生は厄年であるので、やらない訳にはいかない。

瓦が2つ400円で頂ける。一つに名前、一つに願い事を書く。そして、この瓦を、琵琶湖に突き出た所にある鳥居に向かって投げる。見事、鳥居をくぐり抜けたら、願い事が叶うとのこと。しかし、なかなか難しい。まず名前を投げて、続いて願い事を投げる。一つ目は、違った方向に飛んでしまい、方向を修正して2つ目を投げたが、今度は距離が足りなく、どちらも鳥居の間をくぐり抜けることはできなかった。嗚呼、無念。

 

 オーミマリン彦根航路

竹生島へは、3つの港から船が出ている。1番メジャーなのは長浜港から。便数も多いし、1番近い。小生も過去数回は長浜から船に乗った。しかし、今回は彦根の街を散策したかったので、彦根からの船に乗ることにした。長浜より距離が長いので、船に乗る時間も長い。それでも片道40分ほどなので、ちょうど良いクルーズである。

この日は快晴に恵まれ、比良山系から伊吹山まで綺麗に見渡せ、素晴らしいクルーズとなった。

 

伊吹そば つる亀庵

 

伊吹山山麓で栽培される伊吹蕎麦は、古く平安時代より栽培され、日本の蕎麦発祥の地とも言われているとのこと。江戸時代には井伊家から将軍に献上され、井伊の蕎麦好きや、その蕎麦の評判は広く知られていたとのこと。 

その伊吹蕎麦を頂けるのが彦根城すぐ側の「つる亀庵」さん。伊吹山の伏流水の湧水を使用し、ひきたて、打ちたて、茹でたての蕎麦が頂ける。

コシの強い蕎麦で、香りも感じられる美味しい蕎麦であった。

 

国宝 彦根城

 ​天守閣

1622年に完成した彦根城の天守閣は国宝に指定されたいる。国宝に指定された天守は5つしかない。彦根城、姫路城、松本城、松江城、犬山城の5つ。

400年前の築城当時な姿を見ることのできるだけでなく、その佇まいがなんとも美しい。

 

その美しさの秘訣は、破風にあるそうだ。 破風は簡単に言うと屋根の端のことだそう。彦根城には切妻破風、千鳥破風、入母屋破風、唐破風と、多種多様な破風がところ狭しと壁面を彩っている。それが美しさを引き立てている。

 

天守からの眺望も素晴らしい。琵琶湖が見渡せ、青くキラキラ輝く姿と、琵琶湖ごしに見渡せる湖西の山々も美しい。

ひこにゃんにも会えた^ ^

会える時間は事前にHPをチェックすべし。

 玄宮園

1679年に彦根藩主井伊直興により造園された回遊式庭園。国の名勝にも指定されている。広大な池を中心に、築山、小島や橋が配され、園内を回遊して鑑賞する庭園。

 

この庭園から眺める彦根城の天守も美しい。また庭園内にある鳳翔台にて抹茶のお茶席を頂ける。美しい庭園を眺めながらの抹茶はとても贅沢である。またそのお値段が500円とあり、お勧めである。

茶菓子には、いと重の銘菓「埋れ木」が提供された。とても美味しいお菓子にビックリ。1809年創業のいと重さんは井伊家御用達だそう。

 

醒井の地蔵川の梅花藻

 

夏の時期の湖東と言えば、醒井の梅花藻を一度訪れたかった。彦根から醒ヶ井は2駅であるが、途中の米原で乗り換えが必要。また、米原でJR西日本からJR東海に管轄がかわるので、ICカードでは乗車できなくて切符を買う必要がある。

 

米原市醒井(さめがい)の地蔵川は居醒の清水(いさめのしみず)から湧き出てた湧水。夏の時期に大変珍しい水中花「梅花藻(ばいかも)」が見られる。

 

梅花藻はキンポウゲ科の淡水植物。水温14℃前後の清流でしか育たないため、全国でも生育場所が限られている貴重な植物。花は7月初旬から9月中旬までが見ごろとのこと。

 

中山道の宿場町である醒井宿の風情ある街並みと地蔵川のせせらぎ、そして可憐な梅花藻。風情を感じられる癒しのスポットである。せせらぎの音をききながら、アイスコーヒーを飲み、梅花藻を眺めて、とても気持ちよかった。

 

旅の様子はYouTube動画でUPしております。ぜひご覧くださいませ^ ^