ウエストエキスプレス銀河での熊野の旅 / 1日目 / 那智山・青岸渡寺・那智の滝 | Les Essais~旅日記~

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ようこそおいでくださいまし。アラフォー男子の旅行系ブログです。年に一度の海外旅行を目指して。

以前に3年もの間、熊野の地に住んだことがある。青い海に遊び、緑の森を歩き、温泉に癒されて、それはそれは素晴らしい暮らしを楽しめた。

 

そんな思い出の地に久々に出掛けてきた。2度目の西国三十三所巡りのためでもあり、最近走り始めたウエストエキスプレス銀河に乗りたいがため、ということもある。この度、運良く銀河のチケットを取ることができ、熊野へと向かった。

 

行きは、特急「くろしお」を利用し、帰りに「銀河」に乗車する計画である。

 

 くろしお1号 大阪→紀伊勝浦

2023年3月、大阪貨物線が地下化され、新たに大阪駅に乗り入れが開始された。以前は、和歌山や関空方面の特急は大阪駅は通らず、新大阪か天王寺での乗降しかできず、大阪駅を利用する身からすれば、大変不便であった。それが、大阪駅の北側、通称ウメキタの再開発に伴い、大阪駅にウメキタ地下口ができ、新たに地下ホームが開業、大変便利になった。将来的には、なにわ筋線がこのホームに乗り入れ、ますます便利になる。

 

「くろしお」で南紀へ向かうには、長時間の乗車が必要となる。白浜までなら約2時間で快適であるが、勝浦までなるとなると約4時間の乗車。大阪から香港へといけてしまう。であるから、乗車前には何かしらの食糧やら飲み物を仕入れる必要がある。今回は朝イチであったので、スタバのコーヒーを買い、乗車した。

 

以前の「くろしお」では8割方のお客は白浜で降りてしまい、白浜以降は大変寂しい姿で、空気を運びながら、新宮まで運行していた。しかし、この度は、白浜でも多数降りたが、なかなかの乗車率を保ったまま勝浦までやってきた。驚くことにその9割が中華系の方なのである。

11時40分、紀伊勝浦駅に降り立つ。みな、そのまま那智山行きのバスへと流れていき、バス停には列ができている。おそらく満員になるだろう。那智山に参る前に駅前でお昼ご飯をいただくのが正解のようだ。

 

 めはり寿司二代目

勝浦駅前で私が好きなのは、熊野名物のめはり寿司と勝浦産生マグロが両方頂けて、美味しいお店、「めはり寿司二代目」である。早速覗いてみると、空き席があったので、暖簾を潜ることにする。

「めはり定食」1300円。勝浦でとれた生マグロはモチモチで新鮮さがはじけている。高菜の浅漬けで包んだ握り飯で、素朴な郷土料理ではあるが、美味しく頂ける。2度付け禁止の串カツが、揚げたてでこれまた美味である。

 

ランチ後に、勝浦駅12時20分の那智山行きのバスにのる。やはり、中華系の方が多勢おられ、立ち席で乗るほどの盛況ぶり。

 

 大門坂

大門坂でおり、世界遺産熊野古道の一端、その雰囲気が今にも残る大門坂を登る。杉の木立のなか、丁寧に組まれた石段はとても良い雰囲気がある。それなりにきつい石段であるが、ここは是非訪れて頂きたい。その距離は600メートルで、石段の数は267段とのこと。樹齢200年という杉林の中、江戸時代に丁寧に作られた石段を登っていくと、その幻想的で神秘的な雰囲気を味わうことができる。

少々体力が必要であるが、20分ほど登れる方は、是非途中の大門坂で降りて、この神秘的な雰囲気を味わっていただきた。

 

 

 西国三十三所 第一番札所 青岸渡寺

こちらの由緒は大変古く、4世紀にインドの僧である裸形上人による開基との伝承とのことである。

 

中世から近世にかけては、熊野那智大社とともに熊野権現と称され、神仏習合の巨大な修験道場となったとのこと。明治になり、廃仏毀釈の煽りお受け、荒廃したものの、西国第一番としての信仰は途切れることなく、今の姿へ復興したとのこと。

 

那智の滝を見渡せるその絶景スポットにあるこのお寺は、西国一番にふさわしく、ここから西国巡りを始めるに相応しいお寺となっている。

 

 熊野那智大社

那智の滝への自然信仰がその原点とされる熊野那智大社。平安時代からあったとされる熊野詣で目的地の一つとして、古くより人々の信仰の対象とされてきた。那智山は浄土を示現しているとされ、この地を訪れることで「蘇り」がなされると言われていたそうです。山々を抜け1ヶ月もかけて徒歩でこの地を訪れると、まさにここは浄土だと実感できることだと感じた。やはり熊野古道を徒歩で歩き通したいと思った。

 

お寺と神社が一体となり今にも残るこの姿こそ古くからの日本の精神性がわかる素晴らしいスポットと感じる。

 

 

 那智の滝

落差133メートルの日本一の落差を誇る滝。滝そのものが信仰の対象とされている。その訳も実際近くで見るとわかってくる。すごい迫力に圧倒され、人間の小ささを感じずにはいられない。こちらの滝のお水をいただけ、これが大変美味にして、有難かった。

梅雨のシーズンということもあり、結構な水量があったように思う。訪れる時期でその迫力も変わってくる。

 

 

 たこ焼き紀伊

 

紀伊勝浦駅近くにあるたこ焼き「紀伊」。本場大阪のたこ焼きを凌ぐ美味しさで、これを食べるためにここまで来たくなる味である。ソースと生地の相性が抜群で、生地の焼き加減が完璧。トロトロし過ぎず硬くなり過ぎず、という絶妙な出来栄え。是非とも勝浦を訪れた際には、こちらでたこ焼きを買ってから宿に向かっていただきたい。

 

 

 お宿はな

 

一人旅で勝浦に泊まるなら、ここが絶対おすすめ。清潔でリーズナブルな価格。貸切で温泉を利用でき、スタッフの方も丁寧で、とても快適なお宿。私の勝浦での定宿の一つである。もう一つおすすめは一の滝という、こちらも素泊まりのお宿であるが、今回は「はな」にした。次回は「一の滝」も是非紹介したい。一の滝の温泉はピカイチなので。

 

(2日目に続く)

 

旅の様子は動画でYOUTUBEにアップしております。よろしければご覧ください^ ^