スイスひとり旅2023⑲ベルニナ急行乗車記(6日目) | Les Essais~旅日記~

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サンモリッツ駅からティラーノ駅までベルニナ急行に乗車する。

ベルニナ線は、アルプスの峠を越えて、イタリアの葡萄畑が広がる素朴な谷まで、高低差が約1800mという起伏あるルートをわずか約2時間でかけ抜ける絶景ルート。2008年にはこの区間の大半が「レーティシュ鉄道アルブラ線・ベルニナ線と周辺の景観」としてユネスコ世界遺産にも登録された。

ベルニナ急行のチケットは氷河特急ほどシビアな争奪戦はなく、数日前でも席に余裕があった。1日の便数も氷河特急よりも多いので、使い勝手もよい。私は公式サイトで予約した。氷河特急と同じく、区間運賃と座席指定の2つの切符が必要であった。

13:17発 ベルニナ急行 ティラーノ行

氷河特急ほどの高級感はない。

1等車を予約した。

前の席には人が来なかった。独り占めができてよかった。

 

定刻に出発。サン・モリッツを出発してから、雄大なモルテラッチ氷河やカラマツの美しい森や滝、4000m級の名峰が連なるベルニナアルプスなど、最高地点であるオスピツィオ・ベルニナ(標高2253m)を越えてアルプ・グリュムまで、感動的なアルプスの山岳風景が車窓に次々と展開していく。

珈琲をたのんだ。価格は忘れたが5CHFくらいだった気がする。

それにしても、何度も言うが、緑の色が美しい。淡い蛍光色のように鮮やかに輝く草。

列車はどんどんと山を登っていく。

列車から見える山のスケールが今まで見たこともない巨大さに圧倒される。日本の山とはスケールが格段に違う。上高地や大糸線から観る北アルプスの山も素晴らしく美しいが、ベルニナ急行からみるアルプスのスケールは日本のそれよりも巨大で、山の高さと斜面の急さが凄い。

最高地点に近づくと、雪景色に変わった。

アルプ・グリュム駅で5分ほど停車する。ホームに降りると、巨大なアルプスの谷が目前に迫る。

アルプ・グリュム駅から何度もカーブを繰り返し、列車はゆっくりと1000mほど標高を下り、イタリア語圏のポスキアーヴォの谷へ。

 

ここからの景色が一番美しかった。眼下に点在する街と、遠くに湖が輝く。ここからは言語が変わるだけでなく、のどかな山郷の情景へ雰囲気も一変する。
ポスキーアヴォの町を過ぎ、鏡のような湖面が山々を映しとる美しいポスキアーヴォ湖を抜けると、有名な360度ループ橋があるブルージオへ。
ここでさらに高低差を調整して道路と並走するように走りイタリアの国境となるカンポコローニョの駅を抜けると間もなく、終点のティラーノへ到着。

氷河特急と比べて洗練さは無いが、2時間という短い時間。刻々と変化する車窓を眺めていると、あっという間に終点。車窓の変化が大きく、見どころも沢山あって、それが2時間に凝縮されているので、スイス旅行のハイライトとなった。