頃は、仙台藩七代藩主 伊達陸奥守重村の時代
場所は、仙台藩黒川郡吉岡宿
藩の荷物を引き継ぎ次の宿へと運ぶ、「荷役」の負担にあえいでいた
お上からの支度金は一文もなく、全て宿場の者の負担
それが為に、宿は寂れ、生活は困窮し、夜逃げ者も後を絶たず
宿場町の窮状を憂い、その打破のために立ち上がった男3人
一人は、「藩に3千両を貸し付けて、その利息を活用する」という、
突拍子っもないアイデアを生み出した男 (永山瑛太)
利息は、私財にせずに、全て宿場のために使うと、
宿場の金持ちの口説き落としに奔走する男(阿部サダヲ)
守銭奴、ケチとののしられながら、率先して基金を拠出する男
(妻夫木聡)
紆余曲折がありながらも、吉岡宿の「肝煎り」や、
多くの宿を束ねる「大肝煎り」、
挙句の果ては、代官まで巻き込み、賛同を得て、藩に申し出た
その決済が下りるまで、種々難題があったが、
最後は藩の財政方トップの許可を得て、藩主も了承
百姓町人がファンドを作り、
藩を相手に利ザヤを運用したという痛快な話
それから、肝煎りの定めた出資者約定の精神が素晴らしい
1.喧嘩口論は相慎む
2 此度の嘆願口外することを慎む
(出資者であることを、知らぬ存じぬで通せ)
(誰がいくら出したかも・・・)
3 神社仏閣へ寄進する時も名を慎む
4 往来を歩く時には、礼を失しないようこれを慎む
(端を歩け)
5 振舞いなどの寄り合いでは、上座に座らず、
末席にて慎む
(一生上座でなく、子々孫々の代まで)
* 「慎めの戒め」として、これを定める
どうですか・・・
素晴らしいじゃないですか・・・
日本人の祖先の偉大さ、心の美しさを改めて思い知った
現代の為政者にも、爪の垢を飲んでいただきたい
この美談が、語り継がれ、
日本全国に広がらなかったのが不思議???
この史実を掘り起こした人も凄い
原作者 磯田道史 「無私の日本人」
所蔵「穀田屋十三郎」(文春文庫刊)
この本を、映画化した監督は、中村義洋
「殿、利息でござる」
私が見たテレビ(録画)
11月3日 午後のロードショウ
071 12:22から2時間
映画の最後に登場した若殿様
どこかで観た、顔だなあ??
見覚えあるようで、誰かなあ???
字幕を見て、監督に一本取られた!!
「羽生結弦」だった