19時10分 羽田空港にランディング
幸い20時10分池袋西口行きの、リムジンバスに間に合った
西武池袋の長い階段下に到着したのが21時15分
手荷物は、重量30kg未満のキャリー式大型トランク
中型で片手けん引式のトランク
大型トランクの長く伸ばした取っ手に差し込める、補助バッグ
9時30分西武秩父行きの特急ラビューに乗るために、
階段下に妻を残して、私だけが切符を買い求めに行った
再び妻と合流後、残る選択肢は二つ
小型と補助バッグを階下に残して、まず二人で大型トランクだけを運ぶ
その後に、二人で階下に降り、残された荷物を、二人で運び上げる
もう一つは、三つの荷物を、二人で同時に運び上げる
リムジンバスを降りてから、階段下までにたどり着くまでに、
難儀をしたから、一刻も早くと、後者を選択
妻が中型トランクを持って、一段上を歩く
私がセッティングされた二つの荷物を同時に持って、一段ごとに持ち上げ
やっと三段上がった時には、もはや限界に近づいていた
前途には二十段近く階段ステップが残っている
もう無理と、心が折れそうになった時に、
私の右横から上がって来た青年が・・・
「お持ちしましょう」と突然の声掛け
振りむけば、黒系のスーツをパリッと着こなした30~40歳代の男性
お願いしますの声を聞くまでもなく、取ってから補助バッグを外し、
取っ手を押し下げて、トランクを横向きにして、
中央部の手提げを持ち、スタスタとあっという間に階段を登り切った
それと同時に、やはり黒系のスーツを着こなした女性が、
妻の中型キャリーケースを預かって、
男性と同時に持ちあげてくれた
補助バッグを持った私たちが、階段上にたどり着くまで待っていてくれた
「有難うございます」
「本当に助かりました」
と、心からのお礼言葉を、二人に伝えた
「いつでもお申し出ください」
笑顔を残して、二人は去って行った
帰国早々、いい人に敢えて良かったね!
全く、地獄に仏だったね!
そう二人で顔を見合わせながら、視線で二人の後を追ったが、
雑踏に紛れて、見出すことはできなかった
東口をそのまま出たか?
サンシャイン方面の地下道に向かったか?
はたまた、西武池袋線にのったか?
行方を知る由もなかった・・・
職場の上司と部下か?
あるいはご夫婦か?
お友達同士か?
衣服や、時間帯や、急ぎ具合や、きびきびした息の合った行動を見て、
もしかしたら、同じ職場の人間関係かとも思えた
言葉がけから、行動に移し、手短に挨拶を交わして去って行く、
まことに、スマートな立ち居振る舞い!
着こなしたスーツの下に、鍛え上げられた筋肉の鎧があったであろう
また女性の、息の合った連係プレーも見事
日本人男女の、爽やかさだけが、その場に残った
西武鉄道は何でこの階段にエスカレーターを設置しないのだろうか?
商業ビルのエスカレーターは、9時を回っていて、利用できない
切符売り場の職員にエレベータの件を尋ねたら、
専用に一つあるものが、現在工事関係でつかえないとのこと
もしあの男性の声掛けがなかったらと・・・
ぞっとした!
幸いにも、池袋西口について、数段階段を上がろうとした時に
60~70歳ほどの男性が、
「今来た道の後ろ側に、地下1階通路へのエレベータがありますよ」
と教えてくれた。
10mほど戻って早速利用した
この男性の声掛けも、幸運!
西口から東口までの連絡通路も長い
キャリーケースを垂直にして転がしていくと、点字ブロックに躓く
リムジンは快適でも・・・
電車に乗るまでに難儀した
でも心は爽やか!
現在ヨドバシカメラの出店に合わせて、改修計画が進めらているが・・・
あの階段に、登りと降りの専用エレベータが一基ずつ設置され、
中央の手摺がとっぱわれると、何十万、いや何百万人に喜ばれるであろう