前回のまとめ~
・電池には電圧安定期がある
・できるだけ高い電圧で長い時間保てる電池が優秀
・良い電池ができたら劣化するので使いすぎないほうが良い
・タイムアタックの電池とレースの電池は別の用途
少し時間が空いてしまいました
モーターについて語りましょう
ガチでレースするときに必要なモーターの要件は
今のマシンのセッティングで
時速35~40km/hになるモーターです
できればそれを3つほど用意しておいた方がいいです
その3つは同じくらいの回転数だと尚いいです
なぜか
まず速度についてですが
かなりスペシャルな機構のマシンを使っている
レース優勝常連の方なら別なのかもしれませんが
多分41km/h以上出るマシンでは
狙って完走できないです
勿論簡単なコースなら可能ですが
昨今のレースのレイアウトは
・アイガースロープや
・1枚以下の下り
・特殊LCならびに通常LC
・小型ドラゴンバック
・LCジャンプ
上記のような
ブレーキがかからないセクションが
多数あります
これらのセクションを
爆速モーターで狙ってクリアするのは
どうしても運の要素がついて回ります
したがって
COが許されないレースシーンでは
それほど回るモーターは使えないということです
次に
同じくらいの回転数のモーターを複数持つことについてですが
これは今まで何度も語ったことです
速度を一定に保たないとブレーキセッティングが崩れてしまうからです
実はモーターは温度が上がるとどんどんトルクが落ちます
その代わりどんどん回転数が上がりやすくなるので
実際はマシンの作り次第では速くなったり遅くなったりします
レースにおいては
どっちに転がってもダメです
狙って完走できなくなってしまいます
今のレースシーンに合わせると
ハイパーダッシュ以上のモーターを運用することになるので
2走程するだけでモーターが発熱します
そうです
レース中に一定速度をキープするために
熱を持ったモーターは
冷やすか交換しなければなりません
レースでは時間との戦いなので
冷やしてる場合じゃないこともあります
そういうときのために
同じスペックのモーターが複数個あったほうが良いということです
まあ金銭的にたくさんモーターを用意するのが難しいなら
このような冷却装置もあります
次にモーターの回転数の良し悪しについてですが
僕は個体差は割とどうでもいいと思ってます
勿論よく回るモーターは速いんですが
実は見た目が速いだけだったりします
総合的にタイムを計ってみると意外と遅かったりします
それは
減速箇所からの立ち上がりが悪くなっているからです
最近はモーター改造の知識もどんどん明るみになっていますが
基本的に回転数をアップさせるとトルクが細くなります
ギヤ比で補おうと思っても補えないほどになることもあります
これはおそらく電池との相性の差だと思います
なので安定化電源で測った回転数でモーターの良し悪しを決めてしまうのも
僕は懐疑的です
良い機材だと
電池の電圧やモーターの電流値の表示なんかもありますが
その数値は僕はあまり信用できたものじゃないと思ってます
企業向けで大金を出して購入するような業務用の測定器ですら
10年前のモデルともなれば
そのようなミクロな数値に関しては割と怪しいものです
僕らが個人で手に入れられるものに関してなら
もっと信頼性は薄くなります
しかもそれがわかったところで
結局電池とモーターで走らせるのがミニ四駆です
実際に必要なデータは
本番で使う電池を使って
コースを走らせたときの周回タイムです
それがモーターの良し悪しになります
もちろんコースレイアウトによって良し悪しが変化します
JCJCとか
スロープ、バンク、ドラバのみのコースだったら
間違いなく回転数が高いモーターが一番速いです
そこからセクションが増えるたびに
高回転型モーターが辛くなっていきます
レースで使われるような難易度の高いレイアウトだと
案外ちょろっと慣らした28,000rpmくらいの
ハイパーダッシュが一番いいタイムで周回できたりします
出力の低いモーターのほうがタイムが出るなら
それに越したことはないです
その方が電池が消耗しにくいので
走行再現性も高いです
モーター慣らしという行為は
それそのものに競技性が成立してしまっています
俺のモーターは45,000rpmまわる
なんて言われたら
自分でも作ってみたい!って思ってしまいますよね
でも
それがレースで使えるかは全く別の話
ということです
勿論この理屈も真っ向から反対する人もいます
大出力でモーターの回転数をひり出す走りだと
上手く走れるマシンに仕上げた人は
今までの語ったことがすべて当てはまらないです
あくまで
僕がミニ四駆ガチ勢に教わって書いた
このブログのコンセプトにおける
ガチマシンに対しての
モーター選び
ということです
続く・・・