相手の言動行動に怒った際、「冗談なのに怒るな」「ネタにマジになるなよ」といった不誠実な逃げ口上が話題になった記事を見て、そのナメた相手への、対立を前提としたよい切り返しの一つとして「怒ってるのに冗談で済ますなよ」が提案されていて、それは上策ではないだろ、となった。それだとお互いの価値観表明に留まるから、「いやいや俺は冗談で怒るのが悪いと思う」で容易に平行線に持ち込まれる。現実的にできるかどうかは個々の状況によるのであくまで思考実験としてだが、優位なのは相手の主張「冗談で怒るな」を是として、「冗談」を盾に嫌なことをしまくるのが強い行動だろう。男子学生同士などで許される状況なら頭をはたくとか蹴りを入れるとかをして「冗談だよ、お前の主張にお前自身が従い決して怒るなよ」と言えばよい。相手は自身の主張により許容する他なくなる、というわけである。相手の無理筋な主張をどうにかする手法として、あえて相手の主張を是としてその主張に従った攻撃をし、「あなたはこれでいいってことですよね」とするのは効果的な場面が多いと思う。ちょっと似てるんだけど口論でよくある「自分が同じことされたらどう思う!?」と責めるやつ、これは俺は弱い切り返しだと思っていて、やりたいのは「自分も同じことされたら嫌でしょ」「嫌です」「じゃああなたが悪いんだから謝りなさい」みたいなことだと思うんだが、往々にしてこの言葉はその場で再現ができないケースで放たれるように思われる。例えば浮気をした側を責める時に「自分だって浮気されたら嫌でしょ!」など。でもその口論中に浮気をし返すことはできない。そうなると「別に自分はされてもいいよ」が議論上は絶好の得な逃げ道になっちゃうので、いま仕返しできない固有の事象について、お前も同じことをされたら嫌だろうと相手の主観に問うのはあまり得策でない。相手が幼稚な場合は特に。バカバカしい逃げ道ではあるが、バカバカしい口論においては実際に何度か見聞きしたことがある。反面「冗談」みたいな全ての行動に貼れるラベルはめちゃくちゃに強い。