プールの思い出。

タケです。
今年は時間があったら泳いでた夏でした。
プールは今月で終了。
まだ暑いんで もう少し長く営業して欲しいけど。
プールに最初に来た時は 嬉しかった。
久しぶりに夏の匂いを嗅いだ気がした。
学校を思い出す程 プールは遠い思い出のような気がした。
公共のプールなので 知らない人たちだらけなのに
水に入った瞬間から 心が微笑んでいた。
一人で来てるのはおれだけかと思っていたら
他にも一人で来て泳いでる人が沢山いた事に驚いた。
泳ぐって何なんだろうと考えてしまう程
人それぞれの楽しみ方を見せてもらった気がした。
ウォーキングをする専用の場所があり おれは前のおじいさんを追いかけて歩いた。
歩くだけなのに 普通に歩くのとは違い ゆったりした時間に支配されてるようでした。
歩きながらストレッチを加える人、膝が悪いらしく 膝を鍛えている人
おれは水の中でウォーキングしながら景色を楽しんでいたな。
プールの閉館時間前辺り、夕暮れ時 人の少ないプールで
女性が仰向けになって浮いて目を瞑っていた。
結構幻想的に感じる程 映画を見てるような気持ちでした。
彼女だけ時間が止まったように見えて 早速自分も真似した。
耳が水に浸かる為 喧騒から静寂に一瞬で変われる気がした。
目を開けると 目の前には青空が 西の方角だけ赤色に染まってる。
空はこうやって寝っ転げないと見えないんだったなぁと 改めて感じた。
腕だけで泳いでいる人もいた。
足にビート板を挟んで 手だけでパドリング。サーファーかも知れない。
30前位の男性だったが 上手に前に進んでいた。
自分が想像したスピードよりもかなり速く前に進んでる。
自分も真似してみる。 中々バランスを取るのが難しい。
シングルフィンの板に乗ってるような感覚だった。
自分は泳ぐというよりは 潜るのが好き。
ある程度 コースは決まっているので みんなそこを行ったり来たりするのだが
おれのコースの向こう側は 柵で仕切ってある子供プール。
おれは潜っている時、”ルパン三世 カリオストロの城”のルパンを思い出す。
もしくは ”未来少年コナン”のコナンをイメージする。
平泳ぎで前に進もうとするんだけど
自分は真上から照らし付ける太陽が作る影と一緒に泳ぐのが好きで
影をはっきりと見たいおれはプールの底ギリギリを潜水する。
これが又面白く コースを息継ぎ無しで渡りきると 自分を褒めたくなる嬉しさがある。
実際は息が苦しいんだけど あと5メートル、2メートル、あとちょっと、ってな感じで
苦しさが楽しみに変わってたりする。
一度、プールの底スレスレを 平泳ぎで泳いだ時、
ゴール寸前に気がついたんだけど 柵の向こう側の子供プールから
水に潜って水中眼鏡でおれを見ている3人の小学生がいた。 一年生くらいかな?
おれがゴールした地点にいて 彼らがおれを見ていたらしく
水から顔を上げると 彼らも顔を上げ お互い正面のままニッコリ笑い合った。
一人の男の子が「スゴいよ。」っておれに声をかけてくれた。
40にして 小学生に褒められて嬉しくなってしまった。
そのまま泳いでいると(おれの場合は潜る)
隣の人もおれの真似を始めて プールの底スレスレを泳ぎだした。
彼は前を泳いでいたので 自分はあんな風に見えているのかと思い、
意外に楽しそうなんだなと改めて確認。
スレ違い様に彼とゴーグル同士で目が合い、
お互い泳いでいるのでリアクション無しにスレ違う。
この時、おれのハートがクールさを感じていた。
泳いでいるもの同士 会話が要らない気がした。
”泳ぐ事を楽しんでる” それでいいのだ!
何だかバカボンのようになってしまったが
実際にみんな それぞれのスタイルがあるのが面白い!
面白いと思うと 意外にさり気なく真似をし 試し クールに楽しんでいる。
自分は今までは 泳ぐというより サーフィンが目的で海に行ってた。
また、ビーチでリラックスする為に海に行ってた。
プールは ホントそんなに行かない。
泳ぐという目的自体が無かったし
自分はプールがあまり好きではない。
この話しは 自分が小学一年の時に遡る。
自分が小学一年の時、オヤジに言われて水泳スクールに入った。
普通の水泳スクールならば良かったのだが、
自分は生まれた場所が広島県呉市なだけあって
自衛隊の運営する水泳教室に入れらされたのだ。
自衛隊のプールって 深さ5メートル位あったかな。
とにかく泳げなくても泳がせられ 当時はスパルタな教え方だった。
足は届かないので 恐くてプールの横にしがみついてたら
教官の竹刀が飛んでくる。
小学一年生のおれの背中を容赦無く竹刀が飛んでくる。
一応温水プールなのだが、子供のおれからするとプール自体が大きく深いので
いつも水温が冷たく感じられた。
竹刀で叩かれながら プールの縁にしがみついて泣いてたな。
泣けば泣く程叩かれるんだけど あの頃は命がけで泳がされてたな。
ある日、みんなを集めて 教官が石をポトンとプールに投げ入れ
「拾ってこい!」と言う。
拾わなければ拾うまでやらされるので みんな同年代の奴は命がけ。
子供に5メートル近く潜らすなんて。(実際は3メートルくらいだったのかな?)
とにかく深いプールの石を拾いにいってた。
自分が命がけで石を拾っても 教官に褒められる訳ではない。
自分が行ってたとこだかどこだか忘れたけど
この自衛隊の水泳スクールで 死人が出た。
それでおれは水泳スクールを辞める事が出来た。
とまぁ、そんな思い出があるので プールは好きじゃない。
でも、あの時に嫌々でも潜らされてたので 潜る事が出来るのも事実。
う~ん、感謝しとこう。
というわけで 今年はプールに行きました。
今年は夏が終わるのが寂しく思える。
プールに行ってない時は 夏が早く終われば良いなぁと思ってた。
実際 暑いし!!
つくづく思うけど おれは個人でやるスポーツが好きなんだよね。
サーフィン スノボー 自分のスタイルで自由にできる。
スピードも自分で決めれるし レベルも自分で決めれる。
そんな中、また個人でするスポーツが増えました。
”泳ぐ” 泳ぎ方は自由。 楽しみ方も自由。
ただし、マナーには気をつけて泳いでおります!
あぁ、夏が終わるな。
今年は久しぶりに夏が終わるのが寂しい!!