言霊 「芸術とは涙が出るもんだ。」 | ジョイントツリー(joint tree)の『よおきたね』ブログ

言霊 「芸術とは涙が出るもんだ。」


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タケです。


今日歩いてたら このポスターを見かけました。


自分は歌舞伎のファンでも何でもないですが 歌舞伎座の写真を見てたら

ガキの頃の事を思い出したので 日記に書こうと思いました。


おれの母親が 若い頃東京で美容師として修行していた時代に

母を可愛がっててくれた歌舞伎役者さんがいました。


6代目尾上菊蔵(おのえ きくぞう)さんです。


自分が二十歳ぐらいの時、母が東京に来て 

6代目尾上菊蔵さんに挨拶に行くというので付いて行った事がありました。


普通の人は入ることが許されない歌舞伎座の楽屋内を 

母と一緒に入り、その時に尾上菊蔵さんに初めてお会いしました。


母が

 「この子は音楽をやっているんです」と尾上菊蔵さんに言うと

尾上菊蔵さんは

「芸術とは涙が出るもんだ。」と 僕に言って下さいました。


その時は 広島からノリノリで東京に上京したばかりの自分でしたが

この「芸術とは涙が出るもんだ。」という言葉が印象的で

それから今までの人生において

歌を書いてる自分のスタイルにおいて この言葉がずっと引っかかっていました。


しかし、中々 自分で聞いて泣ける曲なんて書けるもんじゃありません。


ずいぶん時間はかかりましたが

最近は一曲一曲に 魂を込めて 言葉一つ一つに想いを込めて

自分で聞いて 涙が出る曲のみをメンバーに渡すようにしています。


今は彼は天国にいらっしゃいますが

あの時の「芸術とは涙が出るもんだ。」という言葉がおれの中で生きています。


懐かしい顔を見ようと YAHOOで検索してたら

彼の誕生日が自分と同じだったので

今更ながら 心が揺れ動きました。


「芸術とは涙が出るもんだ。」

おれの中の言霊のひとつです。