まだらのブロンド女 | ジョン・ワトソンのブログ

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被害者は髪をブロンドに染めた30代前半の女性で、名前はジュリア・ストーナー。ベッドで冷たくなっているところを発見された。死因は不明。

彼女の妹ヘレンは、ここ数週間ジュリアがマリッジブルーで元気がなかったと証言した。検視の結果、右足首に2つの小さな穴と、血流中に謎の毒物の痕跡が見つかった。毒ヘビか何かに噛まれた可能性が濃厚だった。僕は地元の動物園に電話をして、最近ヘビが逃げ出さなかったかどうかを調査。一方シャーロックは、ジュリアの家族のことを調べ始めた。ジュリアは、妹へレンと義父であるロイロット博士と一緒に住んでいた。 彼は化粧品業界の重鎮で、コニー・プリンスの冠番組に何度かメインゲストとして出演した経験もある有名人だ。ヘレンとロイロット博士はジュリアの死に打ちのめされていた。僕とシャーロックはジュリアの婚約者、パーシー・アルミタージュに会った。彼はヒゲ面の変わり者で、ヘビを飼っていた。動物園から逃げ出したヘビはいないと報告を受けていたので、彼のヘビがジュリアを噛んだのではと思ったが、彼はきっぱり否定した。ジュリアは大のヘビ嫌いで、決してそばに近づかなかったと。

その後数日間、調査に進展はなかったが、シャーロックは誰かが何らかの方法でジュリアを殺害したと確信していた。 寝ている彼女の部屋にヘビが忍び込み、彼女を噛み殺して誰にも見られずに姿を消すなどあり得ないというのだ。パーシーには事件当夜のアリバイがあり、ヘビが彼のアパートから外に出された形跡もなかった。彼は限りなく怪しかったが、いくら探しても何の証拠も出てこなかった。さらに悪いことに、ヘレンもマリッジブルーであるかのように「疲れた。だるい」と不満を漏らし始めた。ただ単に姉の死を嘆き悲しんでいるだけか? それとも、何か別の理由か。

そこでシャーロックは、ジュリアの最後の夜を再現しようと提案。彼女の部屋で一夜を過ごすことにした。もちろん僕も一緒にね。

ええ、皆さんのご期待を裏切って申し訳ないけど、僕は床で寝たよ。

シャーロックは寝室に入り、ヘレンの証言をもとにジュリアの最後の瞬間を追体験し始めた。ジュリアはその夜、友人たちとパブに出かけ、それほど飲まずに帰宅。そして入浴したそうだ。シャーロックはベッド脇で高価そうなバブルバスソープの瓶を見つけた。それは、義父ロイロットの会社が開発した製品だった。 シャーロックはヘレンに同じものを使っているかどうか尋ねた。ヘレンによると、それはまだ一般発売されておらず、ロイロットが試作品としてジュリアに与えたらしい。ヘレン自身は最近になってもらったそうだ。

シャーロックは瓶をバーツ(聖バーソロミュー病院)に持っていき、中身を分析。 その結果、遅効性の毒物が検出された。毎日使い続けることにより、じわじわと毒に犯されていく… ロイロットはヘレンに、成分は検査済みだから安全だと言ったそうだ。シャーロックは、今回の一件は事故とは思えないとヘレンに告げた(実際は、そういうオブラートに包んだ言い方はしなかったけれど)。ロイロットがジュリアを殺害し、今度はヘレンの命を奪おうとしていると。ロイロットはジュリアを殺害後、パーシーのヘビの仕業に見せかけるため、足首に2つ小さな穴をあけたのだ。僕たちはロイロットのもとに急いだ。しかし、時すでに遅し。彼は台所で首をつって死んでいた。遺書がなかったので、殺害の動機は謎のままだ。姉妹が死んだ元妻に似ていたから? 金のため? ただ単に姉妹が嫌いだったから?

真相は永遠に闇の中。ヘレンが不憫でならない。