彼はひきこもりだった・4
続き
2度目の敗戦を喫した彼だが、
それでもその翌日からまた何もなかったかのように
ジムに来て、練習を続けた。
なぜ負けたのか、なぜ倒されたのかを、
彼に伝えた。
パンチを打って、ガードの位置に戻す際
拳の位置があごの下に戻ること、
つまりガードが甘くなることが時々ある、
そこにタイミングよく打ち込まれて、
すっとばされているのだと説明した。
その日からは、
その弱点の部分を修正する練習を中心にした。
3度目の練習会はその3か月後であった。
彼はその練習会に参加し、
その際は2ラウンドをフルに戦い抜いたが、
ジャッジ3名は全員が相手の勝ちとして、
彼は3度目の敗戦を喫した。
その翌日、彼はジムに来なかった。
その翌日も、また翌日も来なかった。
続く