【老婆心】定期考査は振り返りが命 | 栗山家の日常

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一番大事な定期考査が終わったあとの振り返りについて。

定期考査も模試も、テストは振り返りが一番大事だと思ってます。
私が心がけて、声かけ&実践していたことです。


・個票の数字に振り回されない
・点数の「中身」をよく見て振り返りを
・テスト問題と採点された答案は宝の地図
・中間考査の問題を「過去問」として生かす
・反省点は日頃の取り組みに盛り込む
・期末考査は目標を一段上げる
・良いPDCAサイクルに入れたら上昇気流に乗る
・様子見ながら手をゆるめて、自走モードに持っていく
・やる気があるから成績が上がるのではなく、成績が上がるからやる気が出る
・成績で周囲の扱いや見る目が変わるのが現実
・高校受験がないので、あまりめくじら立てなくていい




・個票はチラ見程度でいい
個票に載ってる情報は学校ごとに違うと思いますが、だいたい

・各自の点数
・学年の平均点
・点数の人数分布
・保護者確認欄


くらいはどこの学校も載ってるのではないでしょうか。
学年順位は載せる学校と載せない学校があるようですが、人数分布を見ればだいたい自分のざっくりした順位や立ち位置はわかると思います。先生に個別で聞けば、順位も教えてもらえる場合もあります。
それと子どもが親に個票を隠して見せないことを防ぐために、保護者コメント欄や印鑑欄があるのが普通だと思います。

まず、個票「だけ」を見ながらテストの振り返りをするのはおすすめしないです。
表面的な点数や順位だけを気にしても意味がないと思っていました。



・まずは問題チェック
まずはどんな問題が出題されたのかを、ワクワクしながらチェックしました。当時「都立中ではこんな問題出してくれるんだ!嬉しい~!」と喜んでました。


都立中は「適性検査」という記述たっぷりの入試を課しており、大学入試もどんどんその傾向になっていることから、どの学校も定期考査は記述問題がそこそこあるのが普通だと思います。
中1の最初のテストですから、知識確認のための小問集合もあるとは思いますが、先生が「生徒にできるようになってほしい、力をつけさせたい」と思っている記述問題が一番歯ごたえもあって配点が高いことでしょう。


問題を通して「先生や学校の狙いや願い」を確認することをおすすめします。「あ、授業をちゃんと聞いてノートを取らせたいんだな~」とか、「普段から身の回りに目を向けて考えるクセを身につけさせたいんだな~」とか、見えてくると思います。



・答案チェック
それに対して、自分の子がどんな答案を提出したのかを丁寧に確認したいところです。


この時まず気を付けたいのが、怒ったり責めたり呆れたりため息ついたりして、子どもの自尊心や自己肯定感を下げないこと!


前回の記事のエニアグラム結果もふまえつつ、逆の立場で、自分が上司に業績報告する場面を思い浮かべて、「こんな上司だったらイヤだ」「こんな評価やアドバイスをくれたらやる気になる」というのを考えるのもヒントになるかもですね。母親がパワハラ上司だったら最悪じゃないですか?


子どもにとって絶対的な味方であり、ムードメーカーなコーチになって、「よ~し、一緒に今後の作戦会議をしよう!」というポジティブなムードでやれると良いですね。


うちの子の場合、「前半の一問一答系の小問集合でポロポロ点を落としていたけれど、時間いっぱい粘って全問取り組んだ痕跡があり、記述もすべて書いていて部分点はもらえてる」…という感じの答案だったので、大いに褒めました。「よく食らいついたね、立派立派!」と。
小問系は基本的にサービス問題で、「きっちり取るべき点」なのですが、漢字間違いや覚え違いや計算ミスで点を落としたことを、本人がちゃんと悔しがっていたので「もったいなかったね~」と一緒に悔しがりました。そこをおざなりにしてるようだったら、喝を入れてたと思います。


そして「これとこれが取れてれば6点プラスだった。そうすれば何点になって順位はこれくらいだった。あなたは本来それくらいの位置なんだ。次はそこ目指そう!」取らぬ狸の皮算用ポジティブシンキングで励ましました。

このあたりの声かけは、前回の記事に書いたエニアグラムも利用しつつ、効果的な声かけができると良いですね。

 

 




・日頃の取り組みに反映する
定期テストの問題と答案は、宝の地図です。

埋まってる「伸びしろ」をどんどん掘り出して手に入れるチャンス!

答案が仮に点数を60点としたとき、何を取れて60点なのか、落とした40点はどんな問題で、どうして落としたのかを振り返って、今後の対策を一緒に考えたいですね。
取れなかった点に関しては、これができるようになるためには、どんな勉強が必要なのか?を一緒に考えました。


このとき命令したり指示したりしないで、子ども自身に考えさせたいところですが、小学7年生感が抜けないうちは「次はがんばる」という中身も具体性もないことを言って、どうすればいいかわからない…ということもあるかと思います。


「この問題ができるようになるには→英単語をちゃんと覚えないといけないね→毎週の小テストをコツコツやろう→小テストは満点目指そう→毎日何個覚えよう→トイレに貼ってみようか→取れなかった単語は5回練習しよう」ってな感じで、逆算して、日頃の取り組みに落とし込んでいく知恵を出すのを、手伝ってあげるといいかなと思います。最初の半年は過保護上等!

やはり基本的には「授業をしっかり聞いて、板書だけでなく先生の話もノートに取る、普段から課題をコツコツやる、小テストは満点を目指す」という日頃の学習習慣が大事という結論になりました。
都立中生は部活や行事に忙しいので、テスト直前の詰め込み勉強よりも、「普段からコツコツ積み重ねていくことが、結果的にテスト対策にもなる」という確認になりました。小テストができてない=穴だらけの状態で、定期考査ができるわけがないので。

 


市販の参考書や問題集よりも、学校配布の教材や先生の自作プリント。

 

塾よりも授業。

 

そういった学校中心の学習習慣が、都立中の成績をあげるのに一番だと思います。まあ当たり前の話ですが。

(ただし"自称進学校"の都立中の成績を、大学入試の戦果につなげるのはまた別のお話…)



・中間考査を「過去問」として期末考査の対策をする
入学して最初の中間考査の問題は、いわば定期考査の「過去問」です。
教科ごとに、先生ごとに、作問の傾向がこれでわかったので、次のテストは「過去問を手にいれての傾向と対策」が打てるようになるわけです。

初めての中間考査でしっかりと良い成績を出した子は、中受の貯金もそこそこあり、「初見問題」にも強い優秀勢です。彼らはスタートダッシュを決めた上に、次回以降は傾向と対策を打って磨きをかけ、上位の成績を盤石にしていきます。

中間考査が振るわなかった子で、見当違いな勉強の仕方をしていた子は、ここでしっかりと修正できるなら下剋上チャンスです。
まだスタート切ったばかりで、道はまだなだらかなので、ボリュームゾーンの子はちょっとガッツ出せば先頭集団に追いつけます。学年が上がるごとに差が開き、道も険しくなってトライアスロン状態になりますので、中1前半に「あきらめない」姿勢をつけるのが大事だと思います。

あとは「苦手教科を作らない」というのは中1では優先順位トップかもしれません。「嫌いな教科を作らない」という方が感覚としては正しいかもしれません。
特に中1の1学期時点で、英数に苦手意識や嫌悪感をもってしまったらヤバイです。これを放置したら6年間かなりつらくなります。
最悪、数学は捨てることができますが、英語は捨てられないので、英語は絶対に放置しないことが肝要です。夏休みに集中的にケアすることをおすすめします。



・期末考査は目標を一段上げる
というわけで、2回目のテストである期末考査こそ試金石です。
うちは最初の中間考査で「上位3割」という目標を達成できたので、「次はもっといけるな!」と期末考査は目標を一段上げました。
期末考査でも目標を達成し、自信とやる気を持ちました。
上手くPDCAサイクルに入れば、おのずと自走モードに入っていくので、私は手出し口出しを減らしていき、秋以降は勝手にやってもらってました。

今は「やっとるか~?進捗どないや~?」と声掛けしたり、良さそうな本を差し入れしたり、情報収集をしてシェアしたりはしますが、勉強に関しては本人任せです。
本人がやること決めて勉強し、テストの手応えは聞かなくても話してくれて、親ももうあれこれチェックせず、個票だけ見て、本人の感想聞いて、適当にコメント書いて判子押しておしまいです。



・卵が先か鶏が先か
下剋上受検の桜井さんの著書のどれかに書いてあった金言なのですが、

「やる気があるから成績が上がるのではない
 成績が上がるからやる気が出るのだ」


ということを、中受時代から実感しています。

 

 

 

 

 

 


「親の下駄だろうが入れ知恵だろうが、まずは成功体験!」と考えていたのも、そういうことです。
e塾を利用しつつ、自宅ではママ塾でガツガツに家庭学習をやっておいたのも、入学前に英数を先取りでやっておいたのも、赤シート回しという愚直だけど点数につながりやすいことをやらせたのも、その仕込みでした。

(余談ですが「赤シート回し=パターン学習」が通用するのは基礎~標準レベルまでじゃないかと思います。高等教育以上はパターン学習で太刀打ちできるのはたかがしれています。知識の積み重ねは絶対に必要だけど、応用レベル以上では暗記では差がつきません。もちろん基礎無くして応用なしなので、暗記は必要ですが、それで満足はできないということです。)



・1学期が終わる頃には、早くもヒエラルキーができている現実
1学期が終わる頃には、早くも学校でのキャラ、学校での成績、学校での活躍具合などで、周囲の見る目や扱いがなんとなく決まっているという現実があります。


子どもは残酷なので、勉強全然しないで成績ヤバイ子は「アイツはバカ」と平気で言われますし、たった2回のテストで点数が良かったというだけの子が「天才」などと一目置かれたりします。
高倍率の適性検査を勝ち抜いて合格した子たちばかりなので、みんなそれなりに出来る子ばかりですし、実際にはどんぐりの背比べみたいなもんです。


でも「学校」という世界で過ごす時間が長く、そこの人間関係が世界のほぼすべてという中学生ですから(習い事などで外の人間関係がある子もいるでしょうが、過ごす時間数が圧倒的に違う)、「学校での評価」というのは、それはそれは人格形成に影響を与えます。


どんだけ親が「あなたはありのままで素晴らしい」と愛情いっぱいに伝えても、学校でバカにされていたら健全な自己肯定感は育ちません。
なのでキレイごと抜きに、成績は上を目指した方が良いという考えでうちはやってきました。



・だけど高校受験がないので、目くじら立てなくていい
ありがたいことに、高校受験がないので内申点とか気にせず、中だるみして成績落ちたりしても目くじら立てなくて済むのが本当に楽でした。
学校の成績は大事、大切にする、優先順位トップ。だけどあまり一喜一憂したりする必要はない。そんな風に思います。
以前にも書きましたが、都立中のボリュームゾーンだったら大きな心配はないと思います。



・定期考査と模試の違い
余談ですが「自称進の都立中の成績」だけで難関大の一般入試を突破できるほど甘くないと感じています。
学校の成績は「地方予選」、難関大一般入試は「全国大会」というイメージを持っています。

地方予選でいい成績を収められない者が、全国大会に出られるわけないので。ただしたとえ地方予選で優勝してても、全国には猛者がゴロゴロいるので、全国大会でボロ負けすることは大いにあります。

ガチ進学校は地方予選いらないシード校ですね。
自称進という「井の中の蛙」にならないように、全国模試で実力を測っていくことも、大学受験に向けて必要になってきます。


長くなっちゃった…