まさかの太田裕美で3連投。
それもこれも
この懐かしい動画を見たせいでしょうか。

 

恋愛遊戯 太田裕美 1977年9月18日 (当時22才)
(NHK レッツゴーヤング)

女神か、妖精か、お人形さんか、
間奏のお辞儀も可愛い、
もうワケがわかりません、、、

 

伝説の映像です。
昔からあるこの動画。
見る度に僕は溶けている訳でして。

一般には、この曲は太田裕美の
ボサノバ調シティポップと言われています。

太田裕美のディレクターでもあった白川隆三さんは
イーグルスの「ホテル・カリフォルニア」の
影響がはいった西海岸サウンドとまで言ってます。

うーん。だけどね。
確かにシティポップ風だとは思うんですけど、
僕はやっぱり歌謡曲と思うんですよ。

しかも、

 THE・昭和よろめき歌謡

(あっ、石を投げないで)

だって、


あなたは恋愛遊戯
いけないわ いけないわ
あゝうでの中


ですよ。

こんなこと書いてる時点で、
まともなレビュー記事に
思えないかもしれませんが、
続けます。

1番では
気持だけ傾いてゆくのです
走るあなたと止まる私の
透き間へと風が吹きます


彼女は止まっています。
理性が働いている様に見えました。

ところが2番では
ひとくちのローゼのワインに
曖昧に微笑むんです
もう少し じらしてもいいかしら
胸の鼓動は乱れてるのに


なんだ、心は全然止まってないじゃない。

「じらしてもいいかしら」って
なんか雲行きがおかしいです。

心の中のほら垣根越し
ふりむいて呼ぶあなたです


この"垣根越し"という言葉に
僕は一縷の望みを託して

2番が終わります。

 

そして最後、

愛してるってささやかないで
ねっ いけないわ


たわむれながら過ぎる季節を
呼び止めて泣きたいのです
あゝうでの中


...

長続きしない恋とわかっていても
刹那的な感情に身をまかせて
思い出をつくります
ということでしょうか。

松本隆は油断すると
すぐこんな歌詞を書くんです。

筒美、萩田の明るいサウンドと
太田裕美の可憐で優しい歌声で
僕はころっとだまされちゃうんですけど。

---
「恋愛遊戯」は太田裕美の8thシングル。

作詞 松本隆、作曲 筒美京平、編曲 萩田光雄
1977年5月31日リリース。

1977年7月1日リリースの6thアルバム
「こけてぃっしゆ」からの先行シングルカット。

オリコン13位。12.5万枚。

7thシングル「しあわせ未満」4位、31.0万枚
9thシングル「九月の雨」 7位、35.6万枚
だったことを考えると、この8thシングルは
セールス的には少し振るわなかった。

 

恋愛遊戯 太田裕美 1977年 (シングル音源)

「恋愛遊戯」の音源は、"シングル音源"と
通称"シングルバージョン"との2つが
あることが知られている。

アルバム「こけてぃっしゆ」に収録されたものは
"シングル音源"と同一。

一方、"シングルバージョン"は
多くのベスト集に収録されている別テイクのもの。

2つを聞き比べると確かに微妙に異なる。

 

恋愛遊戯 太田裕美 1977年 (アルバム音源)
アルバム音源=シングル音源

 

恋愛遊戯 太田裕美 1977年 (別テイク)
通称"シングルバージョン"

シングル音源の方が少し力強く歌われているほか、
随所で歌い方も異なる。例えば

 愛してるってささやかないで
 言ったそばから嘘になりそう


 頑固だねってつぶやかないで
 胸の鼓動は乱れてるのに


の部分はシングル音源では弾むように切って
歌っているが、"シングルバージョン"では弱い。

"シングルバージョン"が

どうして出てきたのかは不明。

僕はレコーディング時のファーストテイク(?)が
"シングルバージョン"で、

そこから歌い方を修正し
調子が上がってきたのが

"シングル音源"になったのではないかと

勝手に想像している。