Oh Summer Beach
ゆうべは  “ごめんね”
私が少しいけない


僕もだいぶんいけない。
グラビアしか見ていなかった。
 

Summer Beach 岡田有希子 1985年

(デジタルリマスター 2024年)
AIで作成した似顔絵(2024)は賛否両論のようだ。

CityPopとしてこの曲が最近見直されている。
特に海外で人気があり、
2023年4月下旬には

Spotifyで200万回再生を突破。
(約9割が海外からのアクセスで1位はアメリカ)
2024年5月4日現在で289万回再生。
オリコン1位の「くちびるNetwork」をしのぎ
Spotifyでは彼女の曲中一番の再生数。

2024年4月20日には

AIで作ったジャケット画像で

12inchアナログ盤がリリースされた。

僕は岡田有希子を良く知らない。
いや、あまり知ろうとしていなかった。
僕は松田聖子のファンだったので、
聖子と同じ事務所の妹分には
興味を持たない様にしていたのだ。
(だがグラビアは見てた)

調べると、この曲の作詞/作曲をし、
レコーディングにも立ち会った尾崎亜美の

2016年の2つのインタビューが興味深く、
岡田有希子のガラスのような透明感、
聡明さ、真面目さ、その一方で
危うさ、デリケートな様子を
うかがい知ることができた。

盛りだくさんすぎて
全部は文字起こしできないので、
ほんの一部だけ紹介。

[Summer Beachについて (16/8/27)]
夏の歌っていうと、ユッコちゃん、
そんなにね。夏のイメージ無いんです。


ギラギラで汗かいてまっせーみたいな
こう、こぶしギューみたいなサマー感を
とかく排除していきたいなって

いうのはあったんです。

アカデミックな感じを彼女の場合は
やっぱりどうしても出したかったので
「"ごめんね" 私がすこしいけない」ってとこ
それもすこし素直じゃない謝り方ですよね。


「あたし悪かった。あたしがいけなかった」

って、言わない感じにしたかったの。
これはね、別に意地が悪いとか
そういうことじゃないんだよ。
すごく知的な部分とか

そういうのもあって
「色々考えました、色々心の中も探しました。
あたしが少しいけなかったです」

っていうことを言えそうな子じゃないですか。


そういうのが似合わない子もいるじゃないですか。
松本伊代ちゃんだったら書かない。

そういう風に (笑)。
「ゴメンゴメン」って書いちゃう。
「私が少しいけない」っていう言葉を
引き出してくれたのは多分ユッコちゃんですね。


[レコーディングについて (16/6/25)]
いちばん始めの歌入れをしたときは
とにかく本当に一生懸命

歌ってくれたんですけどね。
あたしね、むしろねえ、

ユッコちゃんが面白いと思ったのは
そこはそうじゃなくて、

こういう気持ちで作ったんだよねって言って、

だから、ちょっと違うアプローチを

してもらっていいかなって

言った時にすっごい嬉しそうにしたの。
何か、ああそうかっていう。
全部自分の中で完結する喜びを持ってるって
いうことだけじゃなくて、
自分が成長できるって思ったんじゃないかな。
この曲の秘密を知ったぐらいな感じの喜び方で。


あと「Summer Beach」に関して
スタッフ一同困ったのは
他の曲を歌うっていう前に

必ず「Summer Beach」を歌ってから

歌入れをしていたんですよ。

気持ちのアングルを増やすっていうか
なんでしょう、こう柔軟体操みたいな感じで
たぶん使ってたんじゃないかなあって
今思うんだけど、そうやってね、
その当時ディレクターしてた倉中(保)くんとか

飯島(現:國吉)美織ちゃんっているんですけど
美織ちゃんとかは、

また亜美さんの

「Summer Beach」

歌ってからしか歌わないって

言ってるんですー

って、よく言っていたんです。
たぶん体操だったと思いますよ。


[ファンの方へのメッセージ (16/6/25)]
もちろん亡くなったっていう悲しい事実は
みんな知ってるんだけど、
あたしにとってはほんとに
楽しいことが沢山あって
優しい子だったってことを一番言いたい。

賢い子であるとか、影のある子であるとか、
歌が可愛いとか、そのルックスが可愛いとか
っていうことはすごい有名な子なんだけど
あたしが知っているユッコちゃんは
とっても可愛らしくて優しい子だった
っていうことを、

もう一回ね、
皆さんに言いたいなあと思いますね。


ドットーレ山口のドキドキラジオ’84 (16/6/25)
岡田有希子について尾崎亜美に電話インタビュー

ドットーレ山口のドキドキラジオ’84 (16/8/27)
ユッコファン公開録音。尾崎亜美がゲスト。

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「Summer Beach」は

岡田有希子の5thシングル。

作詞/作曲 尾崎亜美、編曲 松任谷正隆
1985年4月17日リリース。

1985年「グリコ カフェゼリー」CMソング。
オリジナルアルバムには未収録。

Summer Beach 岡田有希子 1985/5/4
テレ朝 鶴ちゃんのいちごチャンネル 

「グリコ カフェゼリー」CM 1985年