Black Moon あなたのせいよ
恋に堕ちても
かすかに なまめく風
ただ 二人の吐息がひびく

 

ブラック・ムーン ラジ(Rajie) 1981年

こんな曲を高校生の時から聴いて
大人になってしまいました。

大人の恋に憧れていました。
あの時は歌詞の意味を深く考えずに。

歌詞をよく読むと、
いけない恋の曲でした。

「キスの途中で 目を開けても
ほんのり暗闇だけ」


人目を忍び、暗い夜に

ビルの隙間でキス。
不倫です。
でも大人の恋です。
キスの途中でうっすら目を開けるのは。

「恋に堕ちても」

堕ちてみたい気もするのは、
やはりいけないことなのでしょうか。

「ほんのできごころでも
恋のはじめは 同じ」


名フレーズです。妙な説得力があります。
来生えつこ、さすがです。

「浮気すれすれ」
「それでも 少し 本気」


キスまでは浮気すれすれだと知りました。
少し本気でもセーフみたいです。
こりゃいい事聞いたわ。

今も少しだけ憧れます。

「憧れるのはやめましょう。」

ん。意味が違う?

これ憧れるのをやめていいんでしょうか。
それ以前にこんな状況、
今後もなさそうなんですが。


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「ブラック・ムーン」は

ラジ(Rajie)の7thシングル。

作詞 来生えつこ、作曲 南佳孝、編曲 井上鑑

1981年11月1日リリース。

1981年11月21日リリースの5thアルバム
「Acoustic Moon」からの先行シングル。

黒いmaxellカセットテープUDのCM曲。

BLACK EYE LADY (吉田美奈子)
黒のクレール (大貫妙子)
ブラック・ムーン (ラジ)

の3曲のmaxell CM曲は

「黒の三部作」と呼ばれ、

各シングルのジャケットには

「磨かれて、ブラック。maxell」

のコピーが記載されている。



A.Guitar: 吉川忠英
E.Guitar: 鈴木茂
Bass: 後藤次利
Drums: 渡嘉敷裕一
A.Piano, Synthesizer(Prophet-10): 井上鑑
Percussion: 浜口茂外也
Strings: Joe Strings

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[ブラック・ムーンとは]

西洋占星術では月が地球から一番遠ざかった点を

月の遠地点リリスと呼び、

別名「ブラック・ムーン」と呼ぶらしい。
人間の潜在意識に働きかける感受点で
人の影の部分、性欲や本心と関係があるとされる。
ギリシア神話の女性の悪魔リリスに由来。

天文学では学術上確定した定義はないが、
「新月が1か月内に2回起こる時の2回目の新月」を
「ブラック・ムーン」とする定義がよく知られる。
月の満ち欠けの周期は約29.5日なので
ひと月に新月が2回起こる場合はそう多くなく、
2~3年に1回程度。

2回目の新月なので30日か31日になる。
前回の「ブラック・ムーン」は2022/5/30。
次回は2024/12/31である。

「雲が月をすっかり隠す」と歌詞にあるので
この曲にでてくる月は新月ではないが、
この曲がリリースされた1981年には新月の
「ブラック・ムーン」が7/31に起こっている。

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以下は過去記事です。
作曲者の南佳孝で選んでみました。
「月夜の晩には」も月つながりですね。