きっと出会えるわ 恋は春感
乙女の心は 虹色といろ

 

恋は春感 山口美央子 1983年

YouTubeで偶然見つけた。懐かしい。
この曲も春の化粧品のCMソングだ。

1983年の2月リリースらしい。
この頃僕は受験勉強の真っ只中。
だけど聴き覚えがある曲。声もいい。

 

コーセー '83春のキャンペーン
「春感口紅」春のトライオンリップカラー CM

山口美央子。
全く知らないわけではないけれど
あまり良く知らない。
レコードも持ってない。

いい曲だし、春キャンのCM曲だし、
紹介したいけど、さて何を書こうか?

そう思いながら、ぼぉーと歌詞を眺めていたら
面白いことに気付いちゃった。



まず「きっと出会えるわ...」という
1番と2番の冒頭2行の歌詞。

これ、単語の入れ替えで歌詞を作ってる。

例えば2番の冒頭2行の歌詞は
1番の冒頭2行の単語の入れ替えでできている。

図示するとこんな感じ。

絶対、狙ってるでしょ。
これは多分ヒントだ。

1番,2番の歌詞も
普通に読むとどうも意味がとりにくい。

そこで並べ替えてみた。
1番、2番で行を交互に並べてみると、

なんと! びっくりするくらい
状況が浮かび上がってきた。

「虹色のアドレス」、これは多分

アドレス帳か住所を書いた紙切れ。

電話番号も一緒に書いてある。

場所はカフェテラスの公衆電話。
1983年は携帯電話はまだない。
彼女は友人と電話しているのだろう。

「鏡の中ひとり」、この鏡は昔、
公衆電話に設置されていたものだろう。
自分の後ろに人が並んでるかを確認するための
鏡だった。

彼女はこの鏡に向かって自分でポーズしながら
楽しくお電話してたのだ。

彼女の様子を見て微笑む若い男がいた。
彼女の後ろで順番を待っていたのかも知れない。

それに気づいた彼女は
鏡越しに男をしっかりチェック。
うつ向き加減なのは、
視線が合うのを避けるためだろう。

「結構いいオトコじゃない」
彼女は知らないうちに微笑んでいた。

彼女の胸は一秒ごとにときめく。

受話器を置いた彼女は、振り向きざまに
きっと明るくこう言うのだ。

「お待たせしました!」
「電話のあと、ちょっとお茶しませんか?」

やるな。小娘! 春だねぇ。

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「恋は春感」は山口美央子の4thシングル。
作詞/作曲 山口美央子、編曲 後藤次利 

1983年2月5日リリース。
オリコン 22位
コーセー '83春のキャンペーン CMソング。

1983年3月21日リリースの3rdアルバム
「月姫 MoonLight Princess」にも収録。

山口美央子はシンセサイザーの音色にマッチする
その歌声から「シンセの歌姫」と言われる。