White + White = ?
恋する乙女のホワイトブレンド。

1月ももう後半。

40年程前の今なら、
春の化粧品のキャンペーンソングが
たくさん商店街に流れていた頃だ。

今回の曲はそんな
資生堂 '86春のキャンペーンソング。

 

色・ホワイトブレンド 中山美穂 (レコード音源)

歌詞の1番は失恋。
だけど切り替えが早い。早すぎるって。

「ドライに生きることも 時には必要ね」
「笑顔で歩けばほら ロマンスの足音」

歌詞2番ではもう新しい恋。
彼から渡された電話番号。

「ダイヤル回しながら“好き”とつぶやいてる」って

変わり身、早っ。

「明日が待ってるから 後ろは振り向かないわ!」

いいね。若いってのは。

中山美穂のこんなアイドルらしい曲は貴重だ。

シングル「50/50」あたりから、もう
アイドル曲っぽくなくなってくるから。
 

資生堂 '86春のキャンペーン 
インテグレート リップスティック CM
「春の色、ホワイトブレンドされて15色」

少し白っぽい、ホワイトブレンドされた口紅。
「色・ホワイトブレンド」というフレーズは
きっと資生堂からの指定だろう。

作詞作曲した竹内まりやは、このフレーズを
2つの "White" のブレンドとして
うまく表現していると思う。

 (White A) と (White B) を
ブレンドして混ぜ合わせれば
(White blendであるC) になる

といった形で曲が進んでいくのだ。

例えば、

White spring 春の陽ざしに
White lips 輝きだせば
White blend 恋が芽ばえそう……



White spring + White lips
= 春の陽ざし + 輝きだす
= 恋が芽生えそう 

となり、

White night 眠れぬ夜も
White lie あなたの嘘も
White blend 淡い過去に消えてしまう



White night + White lie
= 眠れぬ夜 + あなたの嘘
= 淡い過去に消えてしまう

という感じ。

英語の勉強にもなる。
以下はちゃんとした英語の慣用句だ。

white night: 眠れない夜 (= sleepless night)
white lie: たわいない嘘、見え透いた嘘
white witch: 良いことに魔法を使う善魔女
white page: 白紙、何も書いてないページ
white heat: 白熱した状態
white wine: 白ワイン

さすが英語が得意な竹内まりや。

 

色・ホワイトブレンド 中山美穂

 

色・ホワイトブレンド 中山美穂

この曲を歌う美穂のくちびるはいつも白っぽい。

White lips。

資生堂のインテグレートだったのだろう。

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「色・ホワイトブレンド」は

中山美穂の4thシングル。
資生堂 '86春のキャンペーンソング。

作詞/作曲 竹内まりや、編曲 清水信之

1986年2月5日リリース。(当時15才)
オリジナルアルバムには未収録。

曲を作った竹内まりやも、翌年
この曲をセルフカバーしている。
7thアルバム「REQUEST」(1987年)に収録。
そこで歌う竹内まりやは32才。
聴き比べるのもよいと思う。

[付録]
化粧品の春のキャンペーンソングを
表にまとめてみた。
春だけで、主なものだけでこれだけある。
有名な曲が多くて表を作っていて楽しかった。

 

 

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以下は過去記事です。