私は社会人になって18年。
決して仕事のできる人間ではありませんでした。
そのたびに「仕事なんて嫌」と思ってきました。
でもそれって本心なのか、とも疑問を感じます。

そうやって疑問を感じたときに、「働く幸せ」という本を読みます。
著者は日本理化学工業会長の大山泰弘さんです。
私が最初に読んだのは2009年。
もう5回以上は読んでいます。
読むたびに、「働くっていいな」と思わせてくれます。



日本理化学工業は「粉の出ないチョーク」を作っている会社としても有名ですが、それ以上に従業員の7割以上が知的障害者ということでも有名です。
ただそれってすごい、って思うのがおかしいのかもしれません。
その思いって、働くことは健常者のみがやることという固定観念から生まれるものだからです。
そんな日本理化学工業ですが、60年前に初めて知的障害者を雇ったときは「お情け」で雇っていた感じだったそうです。
大山さんが社長だった時代に仕事のやり方に工夫をすれば知的障害者を主力にして、才能を発揮できると考えたそうです。
実際に60年以上前は知的障害者は養護学校を卒業したら、ただ家にいるか福祉施設に預けられるかでした。
そんな生き方もいいですが、それって人間らしい生き方ではないし、主体性がないと思います。

大山さんが言われるように人間の究極の幸せは
「人に愛されること」
「人にほめられること」
「人の役に立つこと」
「人から必要とされること」
だと思います。
それは障害がある、なし関係がないと思います。
障害者も同じような気持ちはあると思います。
特に「人の役に立つこと」は生きていくうえで、喜びを感じると私は思ってます。
それって、特に働くことで手に入ることが多んじゃないでしょうか。
働くことは単に収入を得るものではないと思います。
やっぱり「役に立ってる」って実感がないと虚しいと思います。


この本を読んでいつも涙します。
知的障害者がいきいきと健気にひたむきに働く姿を読み進めていくと、「働くって本当はこういうことなんだ」と思い出させられます。


絶対に一家に一冊持っていた方がいいですね。
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