マーラー:交響曲第1番「巨人」 | JohnnyClassic

JohnnyClassic

ロック・ヴォーカリストJohnny が、厳選し紹介する
次世代にも引き継いで行きたいクラシックの名盤選集です
このブログで、クラシックを好きになってもらえると嬉しいですね ♪

【指揮】 サー・ゲオルグ・ショルティ
【演奏】 シカゴ交響楽団 

【録音】 1983年



先日、小学校に授業に行ってきました。小学校から高校までクラシックの授業がありますが、私にとっては遊び同然でした。と言うより、なぜクラシックだけ教えるのでしょうか、作曲家は変わった人物ばかりだし(^^;)。テスト無しなら良いのですが、作曲家のことを書かせたり、どの音符を置いたら嬰ハ短調になるか、など、最低です。音楽は押し付けられるものではありません、ただの趣味です。学校では、その入り口だけ示してやれば良いのです。


マーラーは小学校では習いませんでした、重いからね(^^;)。中学校では出てきましたね。私自身も、小学生のときは、この「巨人」を初めて聴いたとき、なかなか大きな音が鳴らないので、すぐに退屈しました。多感な中学生になって、ようやくマーラーの良さがわかりました。その頃聴いていたのがこの盤で、以降もこの盤でおしまい。「巨人」の決定盤です。


速過ぎず遅すぎず、軽すぎず重すぎず、剛直で堂々としています。マーラーの直弟子のワルターの演奏は、あたかもハイドンかモーツァルトが指揮しているかのような演奏です。当時はこうだったのかもしれませんが、20世紀末にマーラーが人気が出たのは、やはりこのショルティのような解釈による演奏があったからだと思います。


当時世界最高の金管群だったシカゴ響、もちろん聴きどころは金管です。ブルックナーはただ喧しいだけですが、マーラーの金管は、もっと来い!という感じで、金管群が盛大に鳴り響かないと面白くありません。この辺りは、以前も書きましたが、作曲センスの違いでしょう。マーラーは、ここぞ!というのをわかっているわけです。


曲調もわかりやすく、初心者の方が最も聴きやすいマーラーの曲であることは間違いありません。ライブでは勿論大盛り上がりです。時間は1時間弱、とまあまあ長いですが、その長さを感じさせません。マーラーが素直に作った最初で最後の交響曲のように思えます。第2番からは、思索的になってドンドン長くなっていくので。ただ、私は、それらの交響曲には、噛めば味が出るスルメ的な味わいを感じるので、この第1番は、正直少し飽きているところはあります。もちろん、それまでに、友人にカセットテープに録音してもらっていた時代から何度も繰り返し聴いてきましたけどね(^^)