ASEAN(東南アジア諸国連合)では、ベトナム、インドネシア、フィリピンが重要であり、それぞれ中国との関係で困難な問題を抱えている。これらの国に民主主義としての結束を説いても、すぐ賛同が得られるとも思えない。

 

そこで、民主主義というよりも、中国の言動が国際法に反していることを厳しく追及していく方が各国の賛同を得られやすいのではないかと考える。例えば、香港の「一国二制度」の侵害は、英中共同声明という条約、国際法を侵害している事案であって、内政干渉の問題ではないことを強調すべきである。また、南シナ海での行動は、島の造成と軍事化は国際海洋法に反するものであることなどを指摘していき、その是正を求める方が民主主義と専制主義との戦いというより、ずっと進めやすいのではないかと考えている。