人間の染色体には、性に関係なく存在する、常染色体が22対、性染色体が1組ある。

 常染色体はすべてペアになっている。そして性染色体は、男でXY、女でXXという状態である。

 

 つまり、22の常染色体とXはペアをなすが、Yはペアとならない。そしてペアとなる染色体の場合には、次の世代へ侈行する際に、染色体のどこかに切れ目が入って、互いを交換する、「交差」という現象が起きる。
 しかしペアとならないYの場合には交差が起きないのだ。

 

 ともかくそのようなわけで、常染色体も性染色体のXも、ほんの数世代を経るだけで、先祖の持つていた遺伝子は散り散りになって薄まっていくが、Yだけは保存されて受け継がれるのである。

 男しか持たないY染色体は、父から息子、あるいは父方オジからオイヘなどと受け継がれる つまり男系男子で受け継がれる。
 昔の人は遺伝子も染色体も知らなかったが、こういうふうに男から男へは何かが純粋に受け継がれるということは十分、直感的に見抜くことができたと私は思う。それは生物学、特に進化生物学、進化心理学の分野にいるものなら皆わかっていることだ。Yの継承を見破るという例ではないが、自分の遺伝子の受け継がれ具合によって行動の調整をするという例が、人間のみならず、あらゆる動物で見られるからだ。

 

「皇統が男系男子でならねばならぬ理由」竹内久美子、『日本の息吹』R0302

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