「12月の中央経済工作会議直前、習近平は党内で厳しい批判を浴びた。経済がうまくいっていないからだ」「中央経済工作会議の内容を見てみると、習近平の色が薄れ、李克強の主張や考えが多く反映されている」。

 会議は「景気の下振れ圧力が高まり、外部環境が複雑で深刻な情勢を前に、より多くの改革の方法を取り、より多くの市場化、法治化の手段を運用する」などと提起し、経済体制改革の加速を呼び掛けた上で、「政府の資源に対する直接関与を大幅に減少させる」とうたった。

党中央が「改革と開放」「市場と法治」の観点から対応策を模索し、実行しようとしているのであればそれは朗報であり、13年の三中全会でうたわれた「市場が資源配置において決定的役割を果たす」という精神にも符合する。

「経済運営の失策が響き強まる習総書記への批判 全人代の成長目標に注目」加藤嘉一、『週刊ダイヤモンド』H310302