「帰省獣」の巻 | クラバート・ガレージ

「帰省獣」の巻

この時期、日本全国西へ東へ大移動。いやぁ、旬な時期ですねぇ…「帰省ホラー」の。

私が今まで観て最も怖かった帰省ホラーはこの二本です。
「ゆれる」
兄(香川照之)とバイトのエロい田舎娘(真木よう子)がキャッキャウフフと良い感じな田舎のガソリンスタンド。そこに都会でカメラマンとか仮面ライダーみたいな横文字仕事をしてるトッポい弟(オダギリジョー)が帰省してきたもんだからさぁ大変。
ドロドロヌチャヌチャの泥試合開始。

「ヤング≒アダルト」
都会でゴーストライターしてるシャリーズセロンが地元のイケメン元カレの結婚式に殴り込み。元カレの嫁が組んでるいなたいバンドと揉めたりしながら、地元で浮いてるオタクと傷を舐めあったり、突き放したりしてたらシッポリヌポヌポ。

この二本の怖さ、「俺は東京生まれ品川育ち、トッポいヤツはだいたい友達」みたいな根っからの都会人にはあんましわかんない感覚なんだろうなぁ、と思うんですよ。

だいたい大惨事の構成要素として以下の3つがあげられます。
①都会住みで、帰省してくる人。
②田舎住みで、そのコミュニティに順応している人。
③田舎住みで、そのコミュニティには順応していない人or脱却したい人

そして惨事の舞台となる田舎ってのは、都会の通勤圏「外」ですね。クウガもセロンも車で半日以上高速を走らせてます。
和歌山でいうと海南より下とか。何故この距離がポイントになるかというと、通勤圏内だと、1日の半分くらいは都心で過ごすことになるわけですから価値観としては混然地域ということになります。

価値観。
そう、帰省ホラーとは、都市部と田舎の価値観の、いわばスタイルウォーズにもつれ込む話なのです。

で、スタイルウォーズだから誰も得をしない酷い結末が用意されてるに決まってる訳だ(笑)

で、クウガやらセロンが帰省することによって
②順応している人が③脱却したい人になっちゃったり
①都会住みの人が③順応していない人と感覚を共有したり

この立ち位置の「移動」によって大惨事が引き起こされる訳ですね。

まさに民族大移動のこの時期、もう1つの移動によって全国津々浦々でこのような大惨事が巻き起こってるのではないかと考えると私などは夜も寝れないのです。
…嘘です。
原型製作の気分転換にフト思いついたこと書いただけです(笑)

でも、価値観をコミュニティに置き換えると地域福祉論の授業で使え…いや、社会学かなぁ、これ。○丸先生お願いします。

新年1発目がコレってどうよ(^_^;)
今年もよろしくお願い申し上げます。

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