ガメラ対バルゴンのアレ | クラバート・ガレージ

ガメラ対バルゴンのアレ

新年1発目から音楽ネタです。

実家とこっち(京都)合わせてたぶん2000枚くらいCD(レコード除く)あるんですけど、まぁ数百円で買った中古CDとかで聴いてないのも山ほどあるわけでして、その中からゲームのOSTを発掘してました。

で、その中の何枚かを聴きながら高速走って帰宅しました。

買って10年位経つのに今日初めて(ちゃんと)聴いた盤です。

やったこともない「ガメラ2000」というゲームのOSTをナゼ買ったのか。
理由は覚えていて、タイトーのサウンドチーム「ZUNTATA」が作曲しているからです。
ただ、当時ZUNTATAの「TAMAYO」の音源は好きだったんですけど、他はあんまそうじゃなかったんですね。

妙にアッパーなハウス寄りのテクノって印象だったし。

ただ、10年ってのは人間の音楽への視野も広がるには十分な期間のようで、なかなか良いアルバム…っていうか、傑作だよこりゃ。

特に良かったのがこれです↓




わかりますよね?「ガメラ対バルゴン」へのオマージュ曲なんですよ、コレ。

イントロでもうガツンとやられちゃいました。バルガメOPのアレですよ。
そしてたたみかけるようにオパール探しのドラムが響く。






かなり前、ゴジラ2000の公開に合わせてトリビュートREMIXアルバムが出ましたが、あまり良いものではありませんでした。
98~99年ってのは、そういうのが流行った、サブカルきどりの方々というマーケットが一般層にも浸透しはじめた時代です(『太陽にほえろ』とか『傷天』とかのソレは、そのジャンルに合っていたので割と良かった。)。

ただ、東宝はオシャレぶると必ずコケます。

みんな自分のジャンルにゴジラのメイン旋律持ち込んでるだけで、なんていうかあまり本気度が感じられなかったんです。まぁこんなもんでいいでしょ、的な感じを受けました。
唯一「ゴジラの息子」の小西REMIXと、アナログ盤のジャケだけは凄く良かったのですが。

アルバムとしては、89年くらいに出た「ザ・トリビュート・トゥ・ゴジラ」の方がよっぽどクオリティが高いです。
「好きなやつが作った」感が凄く強くて、それはやっぱり"聴かせる”ものになってるんですよ。


あの「ゴジラ伝説」がナゼ恰好よいかって、作り手が(音楽の方の井上さん)本気でゴジラが好きでしょう?だから恰好いいんです。
時代的にもアングラで最先端だった方々がちょうど昭和ゴジラ世代だったもんで、皆本気で参加してる。ex戸川純


あと東宝は、FWのときにも1枚出しましたね。オシャレぶってコケたうえに、今更感が強かったです。ワゴンの常連ジャケでした。


で、このガメラ2000のOSTなんですが、そういう90年代後半以降のゴジラ関係のトリビュートアルバムより、よっぽど上質な出来だと思うんですよ、この1曲だけで。

このアルバムのジャンルはもちろん、 シューティングゲームのサントラ です。

恐らく購入者の大半はZUNTATAファンであろうし、昭和ガメラを観てもない方々だと思います。そこにこの曲を入れる。
ゴジラ伝説のような本気度、というよりはカウンター。
復権ではなく、混ぜる。

この絶妙のバランスがいい。
つまるところMIXなんですね。アルバムのコンセプトは違えど、それは時代を映す。

このゲーム、90年代のゲームだったと思いますけど、それって実に2000年代的じゃないですか。
まさに「ガメラ2000」の名に恥じないサントラだと思います。

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