the特撮collection 初ゴジ その3
収める為に長くした、というのは以下の図のような感じです。
接地面(ベース)に対して、心地よい大きさの丸が描けます。
もう少し短かったら、この円が途切れてしまいます。故に、尻尾は丸まる位に内側に入り込む必要があったのではないかと。
これだけ大胆なアレンジを加えているのに、この初ゴジが立体として驚くほど纏まりが良くなっているのはこのような理由ではないかと妄想してるんですが。
考えてみれば、前回のモスゴジは、オーソドックスなゴジラ立ちでした。表面モールドもあっさり。
ところがこの2回目は、プラ成型の限界にまで挑戦したかのようなモールド、そして、考え込まれた分割によって成されたこの挑戦的なポーズ(当時の『ファンロード』誌では編集長が『初ゴジにポーズつけちゃいかん』とか書いてましたが・笑)。
これだけ尖った表現をすべて受け入れて、なお初ゴジに見えるのは、纏め方のうまさ でしょう。
立体としての初ゴジの究極は、「水爆大怪獣」でしょうが、価格帯、普及率からなる入手のし易さ、サイズ、造型を含めた「ベストキット」は未だこの初ゴジだと思います。※
そういうところまでバランスがイイ(笑)
もうちょいつづきます。
※HJ誌’85.1号で作例を担当した山田卓司氏が書いておられました。たしか「海洋堂リアルホビーサイズが立体としての初ゴジで最も好きだが、入手のし易さ、その他でこの初ゴジはベストキット」みたいな記述です。良い表現ですよね。