西尾×浅井 造形怪物怪獣対談-3
-その後、ノートPCにストックしていたガレージキット画像を見ながらいろいろと語り合った。
西「あ、原さんのモスゴジ(45cm)ですね。これ、エラク良いモスゴジですよ。当時の写真が良くないんだけど、ホント凄くいいモスゴジで。原さんの代表作、これとガメラでしょう。」
猫「20cmくらいのガメラですか。」
西「ええ。」
浅「原さんは、喋ってると、ほんと凄いですよ。A作戦わざわざ買いに来てくれたんですけど、チキサイゴジの1/1の頭、お前が造ってくれって、写真を山ほど持ってきましたよ。『無理です、すみません』って断ったけど。東宝怪獣で一番恰好ええのはバランとゴロザウルスやって断言しておられました。」
猫「原さん、モスゴジとチキサイはたくさん造っておられますよね。安丸怪獣以上に、モスゴジの人っていうイメージもあります。」
西「当時、原さんはしょっちゅう井上さんところに行ってましたよ。井上さんも原さんは凄く認めていて。それは、タッチがどうこうより、怪獣好きとしてのレベルをですね(笑)。速水さんも、ボークスの人たちも、よく井上さんとこに集まってたみたいです。」
猫「西尾さんは火の鳥の我王に例えておられましたけど、井上さんのガレージは本当に祠ですよね。」
西「ファルシオンは良かったですよね」
浅「ソフビでも(レジン)キャストとほとんど変わらなかったですよ。結局、ソフビは素材云々以上に、型が重要なんやろなぁ。」
西「ギドラは製品化難しいんですよね。ギドラを出すっていうのは本当に大変で。浅井さん、(製品化が)難しかったでしょう。」
浅「途中、もう無理やと何度も思いましたよ。当時、西尾さんの熱意に押されましたけど。」
猫「あ、そうだったんですか」
浅「初期はホントうちはお世話になってる。参考にした写真も西尾さんが提供してくれたやつで。ギドラは下半身が難しいですよ。本当に難しい。」
西「井上さんの水爆大怪獣、やっぱり凄いですね。当時、かなり大石さんを意識しておられて。内田模型から『今、井上さん凄いの造ってますよ』って連絡あって。で、この写真送られてきて本当に驚きましたよ」
浅「そら当時、この写真送られてきたら、ビックリするわなぁ」
猫「初ゴジのイメージって実物以上に、この水爆大怪獣で根付いちゃってますよ。」
西「あ、これはからかさの原型ですね。これ、ホント滅茶苦茶いいですよね。浅井さんは、こういう日本風のタッチぴったりですよ。大魔神武神像も凄く良くって。この路線、ドンドン続けてほしいですね。」
浅「からかさは、めっちゃ楽しかったです(笑)。怪獣でもそうやけど、やっぱり好きなもん造っていくのが一番ですよ。」