ダイモス中井三郎氏ロングインタビュー その1
―怪獣への興味
俺らの頃ってのは、誰でも怪獣見てるわな。俺が最初に連れて行ってもらったのは、「バラン」あの辺の記憶が残ってるわけやな。怖かった。本格的に怪獣に目覚めたいうのが「ウルトラQ」。
―初造型作品は
小学校三年か4年のころやったかな。他の学校から転校してきたやつが、お椀を合わせたようなやつを持ってきたんや。それを割ったら中からガラモンが出てきたわけ。スポンジで作ったリアルな。
その頃言うたらマルサンのとかしかなくて。それが超リアルなんや。それで俺が「どうしたん、これ」言うて。いっぺんに俺はそいつの虜になってしもうて、弟子入りしたわけや。そして家行って、30cmくらいのスポンジシートと、作り方を教えてもらって。当時車のシートとかに使われてた紅色のスポンジやった。
で、第一作が、バルゴン作ってん。バルゴンやってた頃やから、バルゴン好きやったから。
それがダイモスの原形なわけやな。「動く」いうね。歯は櫛を折って歯にしてん。リアル志向だったわけ。
―造型再開のきっかけ
中学生になって思春期になって興味変わるやん。怪獣も一旦そこで切れて、バイクいったり、音楽いったり。で、結婚して、25か6くらい。本屋通りかかったときに、偶然「宇宙船」があったわけ。創刊号を偶然見たわけ。その表紙にちっちゃいゴジラみてね。それが品田冬樹さんがつくった口パクゴジラやった。
「他にも(似たことを)やっとる奴おんねんなー」というので衝撃うけた。
それで「よっしゃ。もう一回やろか」と。
とりあえず同じもの造ったんやけど、リアルさを出すためにバスコーク塗った。当時は感動やったね。ラテックスは、ドラム缶でしか売ってもらえずに断念した。
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