【内容情報】(「BOOK」データベースより)
宗派の対立・ISとテロ・米ロの思惑…歴史と宗教を踏まえ、混迷きわまる中東の現在をすっきり理解する!!

 

【目次】(「BOOK」データベースより)
1章 たとえば、ジハードの本来の意味は「聖戦」ではなく「奮闘努力」-中東理解の基礎となるイスラム教の知識

2章 たとえば、アラブの春以後、なぜ多くの国が無秩序化したかー混迷と紛争が収まらない中東世界の現代史

3章 たとえば、サウジアラビアから多数のテロリストが生まれた理由ー中東で目が離せない主要国・組織の最新動向

4章 たとえば、彼らの“最終目的”はいったい何なのか?-イスラム国(ISIL)の知られざる実態と今後

5章 たとえば、仇敵のアメリカとイランは、なぜ手を結ぼうとしている?-最新情勢がわかる敵対と友好の構図

6章 たとえば、スンナ派とシーア派の対立のルーツとは?-中東を世界の中心たらしめた大帝国の盛衰史

7章 たとえば、なぜ日本はサウジの油田採掘権を失ったのか?-日本人が知っておきたい中東との意外なつながり

 

うーん、中東から世界、特にヨーロッパを見た景色は

これまで欧米から見た世界観と大きく違いますね。

 

なるほどイスラム側から欧米、特にキリスト教徒世界を見た場合、

どちらが正義でどちらが悪なのか。

 

また、そのイスラム勢力に二大派閥があり

大勢力のサウジアラビア・トルコのスンニ派

少数派だけど軍事強国イランのシーア派

宗派対立だけでも大変なのに「敵の敵は味方」が絡み

複雑怪奇な繋がりで明確に色分けが出来ませんね。

 

でも、これそもそも「一神教」が原因じゃないのかな。

 

そこに権力闘争が絡み、部族単位での争いが絡み。

 

なぜ、他の宗教を信ずる人たちと争う必要があるのだろうか。

 

異教徒や他派閥の信者たちを、なぜ物理的に排除しなければいけないのだろうか、はなはだ疑問です。

 

宗派が分かれるのは解釈の違い。

 

解釈の違いが生じるのは誰もが本当は神の啓示を聞いていない、神の御心を理解していないという事じゃないのかな。

 

そんな未熟な人間同士で宗教絡みで争うことは不要だと思う。

 

現実的な国家間、部族間の争いというのなら理解は出来るけど。

 

ところで「ジハード」という言葉。

 

現在では「聖戦」という意味で統一されている感がありますが

本来は「奮闘努力せよ」という意味。

 

そのためジハードには大・小があり

大ジハードは神の道を実現するために、各個人が自らの心のなかの堕落・怠惰・腐敗などの諸悪と戦う克己の精神を意味しており、強い意志で自分をよりよくしていこうという努力である。

これこそ、宗教の本来の姿です。

 

そして

小ジハードはイスラーム共同体外部への侵略戦争、あるいはイスラーム共同体外部からイスラーム共同体を守るための戦いである。

 

こちらが拡大解釈され一般民間時に対するテロ行為をも「聖戦」とする風潮が出来上がってしまったのは神への冒涜じゃないのかな。

 

一方、中世のキリスト教徒さんも本来の宗教の意義を忘れ人間のエゴ解釈により他教徒に攻撃を仕掛け奴隷にしても平気というロジックを作り上げたことは反省すべき歴史だと思います。

 

いかん、いかん。

 

こんな調子で宗教観を述べると世界中の人たちを敵に回しそうなので

宗教に関しての持論の開陳は終わります。

 

ところで、スンニ派とシーア派。

 

分裂の流れだけ見ると少数のシーア派に正当性がありそうと感じました。

 

これがまた中東が収まらない原因の一つなんだろうと感じます。