寺地拳四朗、陣営が年内のライトフライ級世界4団体統一を掲げる フライ級での2階級制覇も両にらみ
配信
プロボクシングWBA、WBC世界ライトフライ級(48・9キロ以下)統一王者の寺地拳四朗(32)=BMB=の陣営は4日、年内に同級で他団体王者との統一戦を2試合行い、バンタム級とスーパーバンタム級で達成した井上尚弥(大橋)に続く日本人2人目の世界主要4団体王座統一を達成するプランを掲げた。 拳四朗はこの日、地元・京都の城陽、宇治の両市役所を訪問し、1月23日に大阪で元WBA世界ライトフライ王者・カルロス・カニサレス(ベネズエラ)を挑戦者に迎えて判定勝ちした両王座の防衛を報告。父の寺地永(ひさし)BMBジム会長は報道陣に「(興行主の)今後の交渉次第」とした上で「今年は1月に試合をしたので(夏と年末ごろに)あと2試合してベルトをまとめられれば」と話し、2018年以来6年ぶりの年間3試合を計画し、偉業達成を見すえた。 同級は現在、IBF王者がシベナティ・ノンティンガ(南アフリカ)、WBO王者がジョナサン・ゴンサレス(プエルトリコ)。拳四朗も「統一戦ができるなら」と普段の60キロ超から10キロ以上体重を落とす減量苦と戦い続ける覚悟だ。ただし、先にフライ級(50・8キロ以下)で2階級制覇への挑戦機会が訪れたら方向転換する可能性もあり、王者は「どちらでも、ベルトが増える方向にもっていきたい」とした。 カニサレス戦はダウンの応酬の末に判定勝ちし、WBA3度目、WBC4度目の防衛成功。試合2日後の1月25日には、東京都内の病院で痛めていた右拳の伸筋腱脱臼(通称ボクサーズナックル)の手術を受けた。2月下旬から練習再開。現在はディフェンスと左のパンチに取り組み、4、5月頃から右を打ち始める予定だ。2階級制覇も統一戦も魅力的ですが、身体傷めないで長く現役続けて欲しいです。 かつてなく被弾し、顔が腫れ上がったカニサレス戦を振り返り、ディフェンス面を反省した。「タテの動きだけでは限界がある。僕は良くも悪くも上半身があまり動かないので、今はヨコの動きを一から練習している」と明かし、「次はなるべく打たれず(周囲を)心配させないようにしたい」と笑顔。具志堅用高に並んだ日本人歴代3位の世界戦14勝にも満足することなく、拳四朗は前進し続ける。 ◆寺地拳四朗(てらじ・けんしろう)1992年1月6日、京都・城陽市生まれ。32歳。関大4年時に国体ライトフライ級優勝。2014年8月にプロデビュー。17年5月、WBC世界ライトフライ級王座を獲得し、8度防衛。21年9月に矢吹正道(緑)に敗れプロ初黒星で陥落も、22年3月に矢吹から王座奪回。プロ通算23勝(14KO)1敗。身長165センチの右ボクサーファイター。名前の由来は漫画「北斗の拳」のケンシロウ。父は元東洋太平洋ライトヘビー級王者でBMBジム会長の寺地永氏。家族は両親と兄。
たしかに矢吹2戦目以降はファイター化してますね。我々は面白い試合ですが、一方でダメージが心配になるような戦い方。