アメフトのスローイングを6フェイズ書き上げたらホッとしてしまって、
ちょっと時間が空いてしまいました。
タイトルに「決めポーズ」と書きましたが、
皆さんにとってクォーターバック(QB)の印象的な
「決めポーズ」
ってどんなイメージですか?
僕にとってはやっぱりこんな感じかなと思います。
6フェイズの中の「フェイズ3.テイクバック2.」で紹介した
「90-90ポジション」
の瞬間です。名前のとおり、肘、脇の角度が90度、90度ですね!
雑誌やネット上でQBを紹介するときによく使われる一瞬なので
やはり、かっこよく見えて、見栄えのする「決めポーズ」だと思います。
投球動作の中でこの決めポーズで一旦停めてからフォワードモーションに
移行するQBもいますね。
次に紹介する動画で、今年大活躍したKansas City ChiefsのPatrick Mahomesと
一般の高校生QBの投げ方比較をしています。
この動画は、セットアップからリリースまでの早さ(タイミング)の比較をしていますが、
高校生QBの投げ方がリアルスピードで紹介されているシーンが6分5秒くらいの
ところにあります。
How to Improve Release of Throwing Motion | QB Throwing Mechanics
セットアップの姿勢からいきなり「90-90ポジション」に入り、一旦とまってから
フォワードモーションに入っていますね。
解説員も「こんな感じの投げ方をしている人がすごく多い」
っていってますね。
「決めポーズ」の意識があるから「ここで止めて~」となる気持ち、
わからなくはないです。
対するPatrick Mahomesは投球動作の中でとまるところがないですね。
試合中のNFLのトップQBと練習中の高校生QBなので一概に比較は出来ない
かもしれませんが、それでも「投げ方の癖」は試合中出ると思います。
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これは僕の意見ですが、
僕は投げている最中、出来るだけ、
「90-90ポジションではとまらないほうがいい」
と考えています。
もちろん、試合のいろいろな状況の中で
「とまらなければならない状況」
もあると思いますが、出来る限り止らないほうがいいと思っています。
理由は二つです。
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一つ目の理由は、
「90-90ポジションは『肩の外旋』の最中にある」
からです。
「テイクバック1.」の「隠れ90-90ポジション」から
続く「テイクバック2.」「フォワードモーション1.」のとき、
「肩の外旋」の動きが継続して行われています。
継続的動きを妨げることなしに投げたほうがスムーズだと思いますので
「90-90ポジションで止めるべきではない」
と考えます。
ある意味、僕が区切った
「フェイズ3.テイクバック2.(90-90ポジション)」は
「フェイズ3.フォワードモーション0(90-90ポジション)」
とすべきだったかもしれないですね。
「肩の外旋」と言うくくりで考えた場合、「フォワードモーション0」と考えたほうが
すっきりします。
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もうひとつの理由は、これは試合の実践的な動きを考えるとわかるのですが、
「90-90ポジションのような非常に無防備な状態で長く止まっているべきでない」
という理由です。
パスを投げる際、ディフェンシブラインのラッシュ、ラインバッカーのブリッツなど、
いろいろと邪魔が入る中で
「ファンブルのリスクが上がるポーズで長くとまるのは危険」
だからです。
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投球動作の中でもし止るとすれば、僕は
「隠れ90-90ポジション」
かなと思います。
ボールを片手に持っている状態で、危険と言えば危険ですが、まだすぐに
セットアップの状態に戻りやすいポジションでもあります。
また、「隠れ90-90ポジション」は、ディフェンスに対する威嚇行為、
「ポンプフェイク」
として有用ですので、ここで
「止める→動く→止める→動く」
などは実際に試合の中でも繰り返し行います。
「隠れ90-90ポジション」でのポンプフェイクは比較的小さいですので、
ディフェンシブラインやラインバッカーの「足止め」にはちょうどいい大きさの
動きだと思います。
「90-90ポジション」でのポンプフェイクはディフェンシブバックにも明らかに
わかるので有効ですね。
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以前のブログ、
「フェイズ2.テイクバック1.隠れ90-90ポジション」の中で
「このフェイズ無くてもいいんじゃない?」
と書きましたね。
「アメフトのスローイング フェイズ2. テイクバック1.(隠れ90-90ポジション)」
投球動作だけを考えた場合、このフェイズは
「無くてもいい」
と思います。
ただ、実践の中で「ディフェンスをだますために使えるフェイズ」と考えると
あったほうがいいですね!
アメリカンフットボールは
「オフェンスとディフェンスの騙し合い」
のスポーツですから!!!!
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最後までお付き合いいただきありがとうございました。
次回は.........
「QBのスローイング」ではないですが、
カナダに長く住んでいて英語でQBをやっていたことと、
過去に日本の最大手英会話学校で教えていた関係から、
QBとして気になる
「Hut Call(ハットコール)の発音」
について書いてみたいと思います。
ちなみに、九州最大のマンモス校で教務主任まで勤めましたから、
英語指導の実力は「折り紙つき」だと思っています!
元英会話学校講師から見た「HUT(ハット)」のただしい発音解説です!
英会話学校で教えていたとき、僕の得意技は
「発音矯正」
でした!
かっこいいHUT CALLができるとオフェンスも引き締まりますね!!
これであなたの「HUT CALL」もNFLのQBのようになる!!かもです(笑)
ありがとうございました。