ゴールは偶然の産物ではない

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少し前に気になって、読んでみていた一冊。
サッカー通じて、チームの作り方、選手の採用や育成、様々な経営判断について
書かれています。

個人的には、小学校2年の時にサッカーを始め、大学卒業までの15年ほど、
かなり本気でサッカーしてきた背景もあってか、色んなテーマがとても身近に
感じられる1冊でした。

サッカーを通じて何かを得てきた、と思う節のあるかたであれば、何かしら
得るものがあるのではないかと思います。


あと、各章ごとにテーマの振り返りというかまとめとして、「チェックリスト」が
用意されているので、一通り読んだ後に、自分の環境に照らし合わせてみることが
できる点もなかなかよかった気がします。


気になったところをいくつか引用すると、
・キャプテンはいるか?キャプテンは誰か?キャプテンは必要か?
・イノベーションとは、新製品を作ることではなく、新しい消費者ニーズを見つけ、それを満たすことだ。
・イノベーションのヒントは、顧客に「何が欲しいか」を尋ねても得ることはできない。それよりも顧客の購買活動や生活スタイルを観察し、顧客の身になって感じ、体験することが大切だ。


それから最後のほうに書かれている「チームを取りまとめるために必要な3つのルール」について。
(1)「私」を「私たち」に、「私の」「を「私たちの」に変えていく
(2)成功するためには、チームのメンバー全員の努力が必要だと認識する
(3)メンバーの貢献に対しては、それがどんなに小さなものであろうと、公の場で感謝の意を示す



これって誰か一人が意識するんじゃなくて、何かしらの組織で
何かの目標を持って取り組んでいる人みんなが感じなくちゃいけない
ことなんじゃないかと、最近切に感じています。

「取りまとめる」とか書くと「管理」みたいなイメージに結びつきがちかと
思うけれど、サッカー選手がピッチの上でガチガチに管理されているかどうかを
考えれば、最近のワールドカップの試合なんかを見ればそうでないのはわかると思う。

何かしらのフィールドでトップをとっているチームや組織に学ぶ点は
すごく多いと思うし、下部組織を持ち、育成・採用も高いレベルで行われている
FCバルセロナの事例はいろいろ参考にできるんじゃないかなと思います。

一つの組織論として、面白かったです。