2024年6月16日雑記 | C'est ma vie

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毎日平凡でいられることの、非凡さを求めています。

今回は「男はつらいよシリーズ」、第46作と第47作です。

 

渥美清さんの体調も万全でなく、撮影も年に1回になっています。

 

また、御前様役の笠智衆さんが、今回から画面に登場しなくなりました。

 

実は、1990年頃から膀胱癌で療養していたのです。

 

そして、笠さんは、1993年3月に亡くなられています。

 

この第46作撮影時には間に合わなかったのです。

 

 

 

平成5年(1994年)12月25日公開

 

マドンナ:松坂慶子

 

共演:島田正吾 、城山美佳子 、光本幸子他

(共演はゲスト出演者です)

 

ロケ地:香川県他

 

 

今回は、満男が家出をし、瀬戸内海に浮かぶ琴島に滞在します。

 

それにしても、満男と父親博の存在、関係は世の父親にも他人事には映っていないと思います。

 

我が家でも、満男の話し方と、我が長男の話し方が瓜二つなのです。

 

それに引き換え、母親さくらは、満男に大変甘い所があります。

 

我が家と同じです。

 

それにしても、琴島で恋仲になった看護師の娘(城山美佳子さん)とは、進展しそうでしたが、

 

結局、別れることになりました。

 

寅さんと似ています。

 

また、劇中で、松坂恵子さんと父親役の島田正吾さんが、タンゴを踊るシーンがありました。

 

私的には、その場面は不要と思っています。(あくまでも、私個人の感想です。)

 

 

 

平成6年(1995年)12月23日公開

 

マドンナ:かたせ梨乃

 

共演:牧瀬里穂 、小林幸子

 

ロケ地:滋賀県長浜、雲仙他

 

 

今回は、我が大学の後輩かたせ梨乃さんが、マドンナ役で典子を演じていました。

 

私の同級生の部活の後輩Yが、1年だけ梨乃さんを構内で見かけていたそうです。

 

まるで、別次元のスタイル、美貌でオーラ全開だったと言っていました。

 

満男は、大学の先輩の妹(牧瀬里穂さん)とロマンスを展開しましたが、またも不時着でした。

 

小林幸子さんは、最後まで小林幸子さんでした。

 

そして、今回では、映画の終わりころに、寅さんと満男が江ノ電の駅で別れの会話をするシーンがありました。

 

本当に、台本を超えた、真実の渥美清さんの吉岡秀隆さんに対する思いが、その語りの一言一言に込められていました。

 

渥美清さんは、すでに、自分自身の寿命を悟っていたはずです。

 

そして、もしかして私だけの考えかもしれませんが、ご紹介します。

 

 

映画最後の方の一場面です。

 

場所は雲仙です。

 

寅さんと、仲間のポンシュウ(関敬六さん)が、バス停でバスを待っています。

 

寅さんは、バス停のベンチに腰掛けています。

 

傍らに、ポンシュウさんが立っています。

 

バスが1台通り過ぎます。

 

その直後、ポンシュウさんが、寅さんを心配そうに見ます。

 

演技とは思えません。

 

そして、寅さんは、画面には直接は映らない角度で、目頭を押さえます。

 

この撮影時、雲仙普賢岳で、噴火と土石流による甚大な被害がでてから3年後でした。

 

渥美さんは、その犠牲になられた方たちが脳裏をよぎったのかもしれません。

 

しかし、私的には、もう身体的につらい中で、撮影も終わりに近づいた安堵感、

 

いや、これが寅さんとしての撮影最後になるかもしれないという、寂寞感、それまでの思い出等

 

それらが、入り混じって、目頭を押さえたと思っています。

 

そうです。

 

目にゴミが入ったのかもしれません!